氷の城壁の話数別ネタバレまとめ|87話・88話・91話・108話・最新話のあらすじ

氷の壁を隔てて向き合う小雪とミナト、美姫、陽太の青春風景 未分類

『氷の城壁』は第117話「解氷」で完結し、小雪とミナト、美姫と陽太はそれぞれ恋人として新しい季節へ進みます。

87話から108話にかけて描かれるのは、過去との和解、抑え込んだ感情の崩壊、そして「好き」を言葉にするまでの長い変化です。

※この記事では、原作漫画の第87話・第88話・第91話・第108話・最終話に加え、アニメ版の展開にも触れます。未読・未視聴の方はご注意ください。

氷の城壁87話・88話のネタバレ|過去の傷と現在の恋

87話「緩解」では小雪と五十嵐が過去に区切りをつける

『氷の城壁』第87話「緩解」は、小雪が中学時代から抱えていた五十嵐への恐怖と向き合い、過去の恋をようやく終わらせる回です。

小雪はコンビニで五十嵐と偶然再会します。突然の出来事に動揺しますが、彼に連れられて公園へ行き、二人だけで話すことになります。

かつての小雪にとって、五十嵐は顔を見るだけでも心を固くする相手でした。それでも今回は、ぎこちないながら世間話ができています。

この何でもない会話が、とても大きいのです。恐怖の象徴だった五十嵐が、少しずつ「過去に付き合っていた一人の少年」へ戻っていく。静かな場面なのに、小雪の中では確かに氷が軋んでいます。

五十嵐は、小雪に対して自分のことをまだ好きなのかと確かめます。小雪は、自分が彼から好かれているとは考えておらず、中学時代には五十嵐の望む彼女になろうとして、かえって誤解させてしまったと謝りました。

それに対する五十嵐の答えは、彼女が想像していたものとは異なります。別れ際に意地を張ったことを認め、自分は小雪を本当に好きだったのだと伝えたのです。

さらに彼は、小雪が他人の気持ちを自分の中だけで決めてしまうことにも異を唱えます。

これは責めるためだけの言葉ではありません。小雪は「相手はきっと自分に失望している」と先回りして結論を出し、傷つく前に壁を作ってきました。五十嵐は、その思い込みによって消されてしまった自分の本心を取り戻そうとしたのでしょう。

綺麗な和解に見えますが、二人が過去を許し合ったというより、互いが勝手に作っていた相手の像を壊した場面だと僕は感じます。

小雪はずっと、五十嵐に愛されていた自分を信じられなかった。一方の五十嵐も、本気で好きだったからこそ傷つき、強い言葉で自分を守った。もう、どちらか一人だけを悪者にはできないんですよね。

第87話は復縁の物語ではありません。二人が過去の交際を、初めて同じ地面に立って見つめ直す回です。

……遅すぎた会話です。それでも、言えないまま一生残る傷にならなかったことに、どうしても救われてしまいます。

88話「併存」では美姫の日常とミナトの迷いが並行する

第88話「併存」では、美姫の明るく活動的な姿と、ミナトが抱えている言葉にならない迷いが同時に描かれます。

美姫は持ち前の身体能力を発揮し、ストライクを決めるなど周囲を沸かせます。小雪と話すときの思考や反応も軽やかで、友人の気持ちを自然に受け止める彼女らしさが表れています。

ただし、物語の奥ではミナトの感情が少しずつ揺れています。

ミナトは小雪を意識しかけるたび、わずかに間を置き、その先へ進む思考を切っているように見えます。小雪をかわいいと思う感情が生まれても、それを恋愛として認識しないように、自分で接続を断っているのです。

その理由は、桃香への誠実さだけではないでしょう。ミナトは一度、小雪が望む「普通の友達」になると決めています。だからこそ、再び小雪の心へ踏み込み、嫌がられることを恐れているようにも見えます。

一方、桃香はミナトの彼女になったものの、交際前と後で彼の態度がほとんど変わらないことに虚しさを感じていると考えられます。

桃香は積極的ですが、ただ誰かを奪うために動いているわけではありません。ミナトとの空いている時間を埋め、少しずつ「恋人らしい関係」を築こうとしている。彼女もまた、自分が特別ではないかもしれない不安と戦っています。

表面だけを見れば、小雪とミナトの間に入る役目にも見えるでしょう。でも、桃香には桃香の切実さがある。

誰も露骨な悪意を持っていないのに、誰かの心が満たされない。第88話の「併存」という題名には、友情と恋愛、誠実さと自己欺瞞、希望と虚無が同じ場所に存在する苦しさが込められているのではないでしょうか。

※画像はAIによるイメージ

氷の城壁91話・108話のネタバレ|閉じ込めた本音が恋へ変わる

91話「文化祭1」でミナトの感情が限界を迎える

第91話「文化祭1」の前半では、文化祭らしい明るい時間が流れます。

美姫は高い身体能力を見せ、小雪やミナトたちも行事を楽しみます。写真部が文化祭の様子を撮影する中、小雪とミナトが並ぶ場面も生まれました。

そして小雪は、ミナトの姿を見て素直に「かっこよかった」と伝えます。

以前の小雪なら、胸に浮かんだ好意を言葉にする前に押し込めていたはずです。相手がどう受け取るかを恐れず、肯定的な感情を届けられたこと自体が大きな成長でしょう。

対するミナトは一瞬固まり、抑えきれない喜びを小さく表します。

この場面だけなら、もどかしくも微笑ましい青春の一ページです。しかし後半では空気が一変し、ミナトの内側に積み重なっていたものが崩れ始めます。

ミナトは小雪への気持ちだけでなく、以前から多くの感情を自分の奥へ閉じ込めてきました。他人に求められる役割を演じ、深刻なことも冗談に変え、自分が本当は何を望んでいるのかを考えないようにしてきたのです。

桃香と付き合う選択についても、周囲から繰り返し疑問を向けられます。友人たちの言葉はミナトを心配しているからこそのものですが、彼にとっては、自分の選択を否定され続けているようにも感じられたのでしょう。

優希から受けた肯定も、むしろ深く刺さります。さらに陽太から幸せなのかと問われたミナトは、自分は幸せなのだろうという曖昧な答えしか返せません。

その言葉と本心の間には、もう見過ごせないほどの距離があります。

綺麗な青春の悩みに見えますが、これは単に「本当に好きな女の子を選べない」という話ではありません。ミナトは、誰かを傷つけないために自分の感情を殺し続け、その結果、自分自身の輪郭まで失いかけています。

小雪を見つめたあと、ほんの一拍だけ反応が遅れる。喜びを大きく表現せず、小さく飲み込む。そのわずかな間こそ、彼が本音を閉じ込める瞬間です。

もう、しんどすぎる。あれだけ人との距離を軽やかに越えてきたミナトが、本当に触れてほしい場所だけは誰にも開けられないんです。

108話「週末 sideB」で小雪とミナトの距離が深まる

第108話「週末 sideB」は、美姫が陽太へ気持ちを伝える場面から始まります。

前話で告白すると決めていた美姫は、逃げずに陽太と向き合い、好きだと伝えました。その一方で、小雪はミナトとのデートを迎えます。

親友の告白が気になって仕方がない小雪は、美姫のことを心配しながら、自分もミナトとの時間を楽しめるのか不安を抱えています。

待ち合わせ場所では、ミナトだと思って声をかけた相手が別人だったという失敗もします。それでもミナトは、そんな不器用な小雪を含めて愛おしそうに受け止め、二人はデートを楽しみます。

第108話の重要な点は、恋人らしい出来事の有無だけではありません。

かつての小雪は、誰かと一緒にいる時間でさえ、相手を怒らせないか、嫌われないかと身構えていました。しかしこの回では、美姫の幸せを願いながら、自分もミナトとの時間を大切にしたいと思っています。

人を思いやることと、自分の幸せを望むこと。その二つが、小雪の中でようやく両立し始めたのです。

※画像はAIによるイメージ

ただの穏やかなデートに見えますが、小雪にとって「一緒にいたい」と自然に思える相手ができたことは、人生の前提が変わるほど大きな出来事です。

彼女はミナトに依存して壁を壊してもらったのではありません。何度も誤解し、怖くなり、それでも自分で扉を開け直した。その先にミナトが待っていたのだと思います。


氷の城壁の最新話ネタバレ|117話「解氷」の結末

原作漫画『氷の城壁』は、第117話「解氷」で完結しています。単行本は全14巻です。

最終話では、小雪とミナト、美姫と陽太がそれぞれ恋人として関係を続けながら、高校3年生という新しい季節へ進みます。

小雪はミナトとの自宅デートを楽しみ、両親が離れたあとも良好な関係を保って連絡を取っていることを知ります。以前なら家族の変化に強く揺さぶられていた小雪も、その事実を落ち着いて受け入れます。

2年生の終わりには、仲間たちと花見や遊園地を楽しみます。進級後、小雪はミナトや美姫と別のクラスになりますが、もう「離れたら関係が終わる」とは考えません。

終盤では、第1話を思わせるように小雪が田中へノートを渡します。ただし、周囲が驚くほど、小雪の態度はかつてと変わっています。

最初の小雪は、他人と関わらないことで自分を守っていました。最終話の小雪は、相手がどう思っているかを勝手に悪く決めつけず、自分から人へ手を伸ばせるようになっています。

小雪とミナトは別れません。美姫と陽太も交際を続けますが、卒業後の大学生活や就職、結婚までが本編で確定するわけではありません。

だからこそ、この結末は美しいのでしょう。将来の保証を提示するのではなく、変化していく日々の中でも、四人なら関係を結び直していけるという希望を残しています。

「解氷」は城壁を乱暴に壊す言葉ではありません。長い時間と誰かの体温によって、凍っていたものが少しずつ水へ戻る言葉です。

小雪の壁は、消滅したのではないと思います。彼女はただ、必要なときに扉を開けられるようになった。

それでいい。傷つかない人になる必要なんてなくて、傷ついたあとに誰かへ話せる人になれた。それが、この物語の到達点ではないでしょうか。


氷の城壁のアニメ版はどこまで描かれる?

アニメ版『氷の城壁』では、氷川小雪を永瀬アンナさん、安曇美姫を和泉風花さん、雨宮湊を千葉翔也さん、日野陽太を猪股慧士さんが演じています。監督はまんきゅうさん、アニメーション制作はスタジオKAIです。TVアニメ『氷の城壁』公式サイトでも放送・配信情報や各話紹介が案内されています。

アニメ第13話「認識」では、秋音から桃香の応援を頼まれた小雪が、整理できない感情を抱えたまま体育祭を迎えます。

小雪と湊は互いを意識しすぎて、普段どおりに接することができません。その様子を見ていた陽太は、小雪に隠していることがないか尋ねます。

そこで小雪は、初めて陽太へ自分の気持ちを打ち明けます。

なお、アニメの第13話と原作漫画の第13話は同じ内容ではありません。話数の数え方が異なるため、「アニメ13話の続き」を探す場合は原作の単純な同話数へ進まないよう注意が必要です。

原作の第87話以降は、小雪と五十嵐の清算、桃香とミナトの交際、文化祭でのミナトの揺らぎ、小雪とミナトの関係の進展へとつながります。

アニメから入った場合、87話・88話・91話は、登場人物が自分の感情を隠すことに耐えられなくなる重要な区間として読めるでしょう。


87話から最新話までの考察|城壁を溶かしたものは何か

『氷の城壁』を恋愛の組み合わせだけで整理すると、小雪とミナト、美姫と陽太が結ばれる物語です。

しかし僕は、本作の中心にあるのは「好きな相手を選ぶこと」よりも、他人の気持ちを勝手に決めないことだと考えています。

第87話で五十嵐は、小雪が自分の気持ちを一方的に決めたことへ反発します。第88話では、ミナトが小雪や桃香の望む自分を演じようとし、本心を切り離します。

第91話では、その無理が限界に達します。そして第108話では、小雪が美姫を心配しながらも、自分自身の幸福を否定せずにミナトと過ごせるようになります。

この流れをたどると、最終話「解氷」は突然訪れた奇跡ではありません。

  • 相手の言葉を聞く
  • 自分の思い込みを疑う
  • 間違えたら話し直す
  • 寂しさや好意を言葉にする
  • 離れても関係は続くと信じる

四人は、この小さな行為を何度も繰り返してきました。

綺麗な成長物語に見えますが、彼らは最後まで不器用です。すぐに本音を言えないし、相手の表情を読みすぎるし、沈黙の中で何度も悪い未来を想像します。

でも、その不器用さが消えなかったことに僕は救われます。

人は、誰かに愛されたから急に強くなるわけではありません。怖いまま手を伸ばし、震えながら言葉を選び、それでも離れなかった経験によって、少しずつ「次も話してみよう」と思えるようになる。

小雪が得たのは、二度と傷つかない強さではありません。傷つく可能性があっても、人を信じてみたいと思える弱さです。

ミナトも同じです。彼の明るさは最初から強さだったのではなく、傷つかないための仮面でもありました。小雪の城壁が冷たい沈黙なら、ミナトの城壁は笑顔だったのでしょう。

視線を逸らす。返事までに一拍空く。喜びを小さく飲み込む。そんな描写の一つひとつが、彼の中で殺されてきた本音を示しています。

そして小雪は、その笑顔の奥にいるミナトを見ようとした。

もう、それだけで泣きそうになるんですよ。壁の形が正反対だった二人が、同じ孤独を抱えていたと気づき、ようやく互いの前で弱くなれたのだから。

どうか、最終話の先でも四人が迷い続けられますように。迷ったとき、一人で答えを決めず、もう一度言葉を交わせますように。

※画像はAIによるイメージ

まとめ

『氷の城壁』第87話では、小雪と五十嵐が過去の交際に区切りをつけます。第88話では美姫の日常と並行して、ミナト、小雪、桃香の間にある満たされない感情が描かれました。

第91話では、文化祭の明るさの裏でミナトが抑えてきた本心が限界へ近づきます。第108話では、美姫が陽太へ告白し、小雪とミナトもデートを通して恋人としての距離を深めます。

最新話は第117話「解氷」です。小雪とミナト、美姫と陽太は恋人のまま新しい学年へ進み、小雪は自分から人とのつながりを選べるようになりました。

この作品が描いたのは、城壁の向こうから誰かに救い出してもらう物語ではありません。

扉を開けるのは、最後まで自分です。ただ、その扉の前で待っていてくれる人がいる。その温度を知った小雪は、もう一人で凍えなくていいのです。


よくある質問

氷の城壁の最新話は何話ですか?

原作の最新話は、最終話となる第117話「解氷」です。全14巻で完結しています。

小雪とミナトは最終回で別れますか?

別れません。最終話でも恋人関係を続けており、新しい学年へ進んだあとも親しい関係が描かれます。

美姫と陽太は付き合いますか?

美姫は第108話で陽太へ告白し、その後の第109話で二人は交際を始めます。最終話でも関係は続いています。

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