『ヤニねこ』作者は複数人?漫画家・出版社・きららとの関係を調査

複数の漫画家が同じヤニねこの原稿をリレー形式で描いている制作風景 未分類

『ヤニねこ』の作者は1人ではなく、複数の漫画家によるチーム「にゃんにゃんファクトリー」です。主に荒井小豆さん、みき郎さん、おさとうさんがリレー形式で制作し、出版社は講談社。「きらら」との関係は連載先ではなく、作中のネタとして描かれたものです。

SNSから始まった、ヤニ臭くて、だらしなくて、それなのに妙に愛おしい漫画。その絵柄を追っていると、「あれ、この回だけ少し空気が違う?」と感じた人もいるのではないでしょうか。

その違和感は、かなり正しいです。

『ヤニねこ』は、一般的な「一人の漫画家がずっと描く作品」とは制作体制そのものが違います。ここでは作者が何人いるのか、漫画家それぞれの役割、講談社・ヤングマガジンとの関係、そして検索されることの多い「まんがタイムきらら」との意外な関係まで整理します。

『ヤニねこ』作者は複数人?にゃんにゃんファクトリーの正体

結論から言えば、『ヤニねこ』は複数人体制で制作されている漫画です。

単行本やアニメ公式サイトなどで原作者として表記されている名前は、「にゃんにゃんファクトリー」。個人名のようにも見えますが、実際には複数の漫画家によって構成されたグループ名です。

2026年8月時点で、中心メンバーとして公表・紹介されているのは以下の3人です。

  • 荒井小豆さん
  • みき郎さん
  • おさとうさん

さらに、デフォルメイラストや単行本特典、本編の一部などに関わっている胡桃沢太郎さんも、『ヤニねこ』制作に参加している人物として知られています。

ただし、胡桃沢さんについては、公式X上で中心構成員として並んでいる3人とは立ち位置が少し異なります。そのため、「作者は4人」と完全に一括りにするより、基本的な漫画制作を担う3人+一部制作に参加する胡桃沢太郎さんと理解しておくのが実態に近いでしょう。

2023年4月の時点では、荒井小豆さん自身が作者3人で制作していることを明らかにしていました。

そして面白いのが、その分担方法です。

普通の合作漫画なら「原作担当」「作画担当」に分かれることがあります。しかし『ヤニねこ』では、基本的に荒井さん、みき郎さん、おさとうさんが、それぞれ1話単位で作品を仕上げて次へ渡していくリレー形式を採っています。

だから、同じヤニねこなのに、回によって線の柔らかさや表情の崩れ方、ギャグの湿度が微妙に違う。

……あの「今日はなんか顔が違うな」という感覚まで、作品の正体だったんですね。

※画像はAIによるイメージ

複数人で描いていることは、単なる裏話ではありません。

むしろ『ヤニねこ』という作品の、妙に予測できないテンポや、回によって笑いの方向が変わる理由そのものにつながっています。


『ヤニねこ』の漫画家は誰?3人+胡桃沢太郎の担当を整理

『ヤニねこ』の作者を調べると、「荒井小豆」「みき郎」「おさとう」「胡桃沢太郎」という名前が出てきます。

ただ、全員がまったく同じ役割で描いているわけではありません。それぞれの作風にはかなり個性があります。

荒井小豆はシリアスや不穏な回も担当

荒井小豆さんは、『ヤニねこ』の中でも下ネタ、怪奇的な展開、ホラー寄りの話、そしてときどき差し込まれるシリアスなエピソードを担当することが多いとされています。

ヤクねこや漫画家のおちんぽ達郎、字書きねこなどを中心にした話も多く、単純な一話完結ギャグでは終わらない回を描くことがあります。

個人では『異世界ありがとう』の原作を担当しており、2025年5月からは『ゾンビのバカヤロー!!! ~醤油を借りにいくだけで死ぬことがある世界の中級サバイバルガイド~』でも原作を担当。こちらでは、にゃんにゃんファクトリーのおさとうさんが作画を務めています。

つまり荒井さんは、『ヤニねこ』だけに突然現れた漫画家ではなく、物語を組み立てる側でも継続的に活動している人物です。

ヤニねこの「笑っていたはずなのに、急に少し怖くなる」瞬間。その落差を考えると、複数作家制は絵柄だけではなく、物語の温度差にも作用しているのだと思います。

みき郎は「きららっぽい」と評される絵柄

みき郎さんの担当回は、ほかのメンバーと比べてキャラクターがキラキラして見える、と評されることがあります。

とくにアルねこが中心となるエピソードを担当することが多く、柔らかく整った絵柄が特徴です。

2023年8月には、『ヤニねこ』第1巻発売時に、自身にとって初の商業作品であることをXで報告していました。

ここで後述する「ヤニねこはきらら作品なの?」という疑問にも少しつながってきます。

みき郎さんの絵だけを見ると、確かに可愛い女の子たちの日常系漫画の空気を感じる瞬間があります。

でも、ページをめくると『ヤニねこ』なんですよね。

絵はきれいなのに、起きていることはだいたい汚い。この落差、ひどいのに強い。

おさとうは漫画家として別作品でも活動

おさとうさんも、にゃんにゃんファクトリーの中心メンバーです。

個人名義では漫画作品を発表しており、2025年5月から連載された『ゾンビのバカヤロー!!!』では、荒井小豆さんの原作をもとに作画を担当しています。

つまり荒井さんとおさとうさんは、『ヤニねこ』では一話ごとにそれぞれ制作する仲間でありながら、別作品では原作と作画に明確に役割を分けて組む関係でもあります。

この事実は、にゃんにゃんファクトリーの制作体制を考えるうえでかなり興味深いところです。

『ヤニねこ』で役割分担を固定しないのは、能力を分けられないからではない。むしろ分けられる人たちが、あえて一人ずつ「自分のヤニねこ」を完成させている。

僕には、そこがこの漫画のかなり贅沢なところに見えます。

胡桃沢太郎はデフォルメや一部作画で参加

胡桃沢太郎さんは、『ヤニねこ』のデフォルメイラストやコミックス特典漫画などを担当しています。

本人の発信によれば、作画に参加することはある一方、ネームについては初期を除いて担当していない趣旨の説明もされています。

そのため、中心3人と完全に同じリレー担当と見るより、制作チームに関わりながら作画・特典などを支えるポジションと考えたほうが分かりやすいでしょう。

アニメOP「なんもねえ」のミュージックビデオにも、にゃんにゃんファクトリーのメンバーが出演しており、胡桃沢さんも自身の参加について発信しています。

漫画のクレジットだけ見ていると輪郭の曖昧な「にゃんにゃんファクトリー」が、実際にはそれぞれ別の絵を描き、別の漫画歴を持つ人たちの集まりだと分かってきます。


『ヤニねこ』出版社は講談社!ヤングマガジン連載までの経緯

『ヤニねこ』の出版社は講談社です。

掲載誌は講談社の『週刊ヤングマガジン』で、コミックスもヤンマガKCスペシャルから刊行されています。

ただし、『ヤニねこ』は最初からヤングマガジンで企画された作品ではありません。

始まりは2022年11月ごろのX(旧Twitter)への漫画投稿でした。

にゃんにゃんファクトリーのメンバーは、もともとDiscord上で漫画を描きながら交流するコミュニティで知り合ったとされています。

その中で「ヤニねこというキャラクターがいたら面白い」という話になり、作者たちの素性を前面に出さず、Xで漫画投稿を開始しました。

これが話題になり、複数の出版社から声がかかります。

最終的に選ばれたのが『週刊ヤングマガジン』でした。

作者側の説明では、ヤングマガジン側から提示された原稿料の条件も決断の理由の一つだったとされています。連載前に金額を提示された際、メンバーが驚いたことも後のインタビューで語られました。

その後、ヤングマガジンで特別掲載され、反響を受けて正式連載へ移行しています。

2023年18号から本誌掲載が始まり、2026年8月6日時点でコミックスは13巻まで刊行。2025年8月には累計40万部を突破したとされています。

さらに2026年7月2日からはTVアニメがTOKYO MX、BS11などで放送開始。

アニメ版でも原作表記は一貫して、

原作:にゃんにゃんファクトリー(講談社「ヤングマガジン」連載)

となっています。

※画像はAIによるイメージ

SNSで内輪的に始まった漫画が、紙の週刊誌へ入り、13巻まで積み重なり、とうとうテレビの公共電波に乗った。

こう並べると、かなり異様な出世です。

しかも作品そのものは、立派になるどころか相変わらずヤニねこが汚部屋でダラダラしている。この変わらなさが、妙にうれしいんですよね。


『ヤニねこ』ときららの関係は?芳文社作品ではない

「ヤニねこ きらら」と検索されているため、まんがタイムきらら系列の作品だと思っている人もいるかもしれません。

しかし、『ヤニねこ』は芳文社の『まんがタイムきらら』連載作品ではありません。

出版社は講談社、掲載誌は『週刊ヤングマガジン』です。

では、なぜ「きらら」が出てくるのでしょうか。

理由の一つが、作中で『まんがタイムきらら』での商業連載を望むようなネタが描かれていることです。

しかし実際には、喫煙を中心に据え、かなり下品な方向へ振り切った作風の『ヤニねこ』が落ち着いた先はヤングマガジン。

商業連載が決まった初期の扉ページでは、この作品にはヤングマガジンがお似合いだ、と突き放すような煽りまで入れられていました。

ここが最高に『ヤニねこ』らしい。

可愛い猫耳の女の子たちがアパートで暮らす。

文章だけなら、きらら系の日常漫画に聞こえなくもありません。

ところが、その生活を覗けばタバコ、汚部屋、金欠、ろくでもない失敗が次々に出てくる。

外側だけなら「きらら」に行けそうなのに、中身がどうしてもヤンマガから逃げられないんです。

そして、この「届きそうで絶対に届かないきらら感」は、みき郎さんの整った絵柄によって、さらに面白くなっています。

綺麗な画面を作れば作るほど、中身のだらしなさが浮く。

僕はここに、『ヤニねこ』という漫画のかなり重要な構造があると思っています。


なぜ複数漫画家のリレー形式が『ヤニねこ』に合っているのか

ここからは私見です。

『ヤニねこ』の複数作家制は、単に更新頻度を高めるための効率的な仕組みではないと思います。

むしろ、この漫画の「誰か一人の倫理観に染まらない感じ」を生み出しているのではないでしょうか。

表面的には、ヤニねこたちが好き勝手に暮らすギャグ漫画です。

綺麗な友情物語に見える回もありますし、ダメな人間同士がなんとなく助け合う優しい話に見える瞬間もあります。

でも、ただの優しい日常漫画として読むと、少し違う。

彼女たちは相手を立派にしようとはしません。

ヤニねこが突然真人間になることもないし、大家が説教したところで生活が根本的に改善するわけでもない。それでも次の回になると、また同じアパートに集まっている。

僕は、この「変えないまま一緒にいる」という距離感が好きです。

複数の漫画家が交代で描くことで、キャラクターを見る角度そのものも毎回少しずつ変わります。

ある作者の回ではヤニねこが徹底的なクズに見え、別の回では妙に可愛く見える。

アルねこがただのダメな大学生に見える日もあれば、妙に放っておけない存在に見える日もある。

同じ人物なのに、見る人が変われば輪郭も変わる。

現実の人間関係だって、たぶんそうですよね。

※画像はAIによるイメージ

アニメ化に際しては、この複数作家制ならではの曖昧さが、逆方向から整理されることにもなりました。

原作漫画では、もともとアパートの部屋配置など細かな設定が完全には共有されておらず、それぞれがある程度の感覚で描いていたとされています。

ところがアニメ化では、木村拓監督ら制作陣が映像作品として成立させるため、部屋の位置関係などを設定。

そのアニメ用設定を、今度は漫画側が逆輸入して使うようになったといいます。

これ、かなり面白い現象です。

普通なら原作の設定をアニメが受け取ります。

『ヤニねこ』では、複数人でふわっと共有していた世界をアニメスタッフが一度整理し、その整理された世界を原作者側が持ち帰っている。

作品の世界が、作者からアニメへ一方向に流れていないんです。

みんなで雑に始めたアパートが、商業連載になり、アニメになり、その過程で少しずつ「本当に存在する場所」のように固まっていく。

なんだそれ。ちょっと良すぎる。

『ヤニねこ』という漫画自体が、ヤニねこたちの暮らすアパートと似ています。

最初から完璧に設計されていたわけではない。

違う人間が出入りして、好き勝手なものを持ち込み、ときどき設定の辻褄も揺れる。それでも長く一緒にいるうちに、いつの間にか「ここがこの人たちの居場所だ」と分かるようになる。

複数作者であることは、『ヤニねこ』にとって弱点ではなく、この作品の雑多な生命力そのものなのではないか。

僕はそう感じています。


まとめ|『ヤニねこ』作者・出版社・きららとの関係

『ヤニねこ』の作者名は「にゃんにゃんファクトリー」で、実態は複数の漫画家による制作チームです。

中心となって漫画をリレー形式で描いているのは、荒井小豆さん、みき郎さん、おさとうさんの3人。さらに胡桃沢太郎さんも、デフォルメイラストや特典漫画、一部の作画などで作品に関わっています。

作品は2022年11月ごろにXで始まり、反響を受けて講談社の『週刊ヤングマガジン』へ進出しました。2026年8月時点ではコミックス13巻まで刊行され、2026年7月からTVアニメも放送されています。

そして『まんがタイムきらら』との直接的な連載関係はありません。

きららは作中で目指す雑誌としてネタにされている存在で、実際の出版社・掲載誌は講談社のヤングマガジンです。

可愛い女の子の日常漫画にも見える。でも、どう頑張っても綺麗な日常だけでは終われない。

それを違う感性を持った漫画家たちが、一本の作品として回し続けている。

『ヤニねこ』の絵柄がときどき揺れることに気づいたなら、その違いを「作画のブレ」と見るだけでは少しもったいないのかもしれません。

誰がその回のヤニねこを見つめているのか。

そこまで意識して読み返すと、同じキャラクターの表情が、ほんの少し違って見えてきます。


よくある質問

『ヤニねこ』の作者は何人ですか?

中心となって制作しているのは、荒井小豆さん、みき郎さん、おさとうさんの3人です。

このほか胡桃沢太郎さんもデフォルメイラストや特典漫画、一部作画などに参加しているため、広い意味では複数の漫画家が関わるチーム作品と考えるのが適切です。

『ヤニねこ』の出版社はどこですか?

出版社は講談社です。

『週刊ヤングマガジン』で連載され、コミックスはヤンマガKCスペシャルから刊行されています。

『ヤニねこ』はまんがタイムきららの作品ですか?

違います。

『まんがタイムきらら』は芳文社の漫画誌ですが、『ヤニねこ』は講談社『週刊ヤングマガジン』の連載作品です。作中できらら連載を望むようなネタが描かれているため、両者の関係が検索されることがあります。

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