『ロックは淑女の嗜みでして』は、ただのお嬢様バンド物語ではありません。
登場人物が使用する楽器や機材は実在するモデルをベースにしており、現実の音楽ファンやバンドマンも唸るこだわりが詰まっています。
本記事では、登場キャラが使用しているギター、ドラム、キーボードなどの機材について、モデルやブランドの特定、特徴や魅力を徹底調査しました。
さらに、それぞれの機材が作品内でどのような意味を持つのか、筆者の独自考察も交えてご紹介します。
- 『ロックは淑女の嗜みでして』に登場する楽器のモデルとブランド
- キャラクターの個性と使用機材の関係性や演出意図
- BAND-MAIDによるモーションキャプチャーのリアリティ表現
りりさが使うギターはPRSモデル!その魅力とは
物語の主人公・鈴ノ宮りりさが使用するギターは、実在のブランドPaul Reed Smith(PRS)のモデルをベースにしているとされています。
アニメ放送後、創設者のポール・リード・スミス本人から応援メッセージが寄せられたことで話題となり、ファンの間でも注目を集めました。
本項では、このギターのモデルと特徴について掘り下げていきます。
りりさのギターは、「PRS SE Custom 24」がモデルと思われます。
このモデルは、鮮やかなトップのフィニッシュや、滑らかなネックシェイプ、そしてコイルタップ機能を備えたハムバッカーなど、プロ・アマ問わず人気の高い一本です。
舞台となる桜心女学園の厳格な規律とは裏腹に、このギターはりりさの「庶民時代」と「ロック魂」を象徴する存在と言えるでしょう。
興味深いのは、りりさが「お嬢様らしさ」を体現するために一度封印したギターを、挑発的なセッションを通じて再び手に取るというストーリー展開です。
そのギターが、正統派のロックギターであるPRSという点も、キャラクターの二面性と見事にリンクしています。
りりさの爆発的な感情をそのまま音に変えるようなパワフルな演奏スタイルは、SE Customの「繊細さ」と「攻撃性」のバランスを活かしたものです。
また、現実のライブ演奏シーンではBAND-MAIDのKANAMIがモーションキャプチャーを担当しており、映像としてのリアリティと説得力をさらに高めています。
筆者としては、このようなリアルなギターモデルの選定が、作品全体の「音楽的信頼性」を裏支えしていると感じています。
ギター好きにも、アニメファンにも刺さる演出だと言えるでしょう。
音羽のドラムはLudwig系?演奏シーンから考察
黒鉄音羽が操るドラムは、その見た目とサウンドからクラシックで重厚なLudwig系のモデルを連想させます。
劇中ではBAND-MAIDのドラマーAKANEがモーションキャプチャーを担当しており、現実とアニメがシームレスに融合した演奏シーンが魅力です。
音羽の演奏には、その人格とリンクするような「支配的で攻撃的」なリズムが宿っており、ドラムセットの選定にもこだわりを感じさせます。
Ludwigのドラムは、ビンテージ感のあるデザインと、重低音の効いた深い鳴りが特徴で、ロックをはじめとした様々なジャンルで信頼されているブランドです。
音羽の演奏スタイルに合わせてセッティングされていると考えられる本作のドラムセットは、彼女の「気持ちよさ優先」の精神を象徴しています。
また、観客を自らのリズムに巻き込むようなプレイスタイルが、作品のテーマである「内に秘めた情熱と解放」に通じている点も興味深いところです。
ドラムという楽器は視覚的な派手さが少ない分、演奏のダイナミクスが問われるポジションです。
そんな中で、音羽の演奏はまるで感情そのものをぶつけるような迫力に満ちており、ドラムの打音ひとつひとつにセリフに匹敵する重みが込められています。
個人的には、この作品で描かれるドラム演奏は、従来のアニメにおける「脇役的なドラム」ではなく、物語の牽引役とすら言える存在感を放っていると感じます。
アニメファンはもちろん、ドラム愛好家にとっても必見の描写が詰まったシーンと言えるでしょう。
音羽の奏でるドラムは、まさに「淑女の嗜み」の名にふさわしい、品格と野性の融合なのです。
ティナのキーボードはYamahaの定番機種か
院瀬見ティナが劇中で使用するキーボードは、YAMAHAの「キーボード73」であることが公式Xより明かされています。
このモデルは、現実の演奏現場でも人気のあるシリーズで、初心者にも扱いやすく、かつライブパフォーマンスにも十分対応できる性能を兼ね備えています。
ティナの「柔らかさ」と「秘めた情熱」を引き出すにふさわしい機材選びと言えるでしょう。
YAMAHAのキーボード73は、フルスケールよりもややコンパクトな73鍵仕様となっており、演奏しながら動き回るアニメの演出とも相性が抜群です。
また、タッチレスポンスに優れているため、ティナのような感情表現の強いキャラクターにとっては理想的な選択肢となっています。
音色の切り替えもスムーズで、劇中のテンポ感やドラマ性を損なわない工夫が感じられます。
特に注目したいのは、本作のティナが「演じる自分」から「ありのままの自分」へと変化する過程と、音に込められた表現力のリンクです。
彼女が自分の意思で選んだキーボードを奏でる姿は、観る者に大きな共感と感動を与えます。
筆者としても、この選定は単なる製品タイアップではなく、キャラクターの成長と音楽性を象徴する演出であると強く感じます。
アニメファンやキーボード奏者にとっては、YAMAHAとコラボした演奏描写に注目して観ると、また新たな魅力が発見できることでしょう。
ティナが鍵盤を通じて自分を解き放つシーンは、まさに音楽がキャラとリンクする瞬間の美しさを感じさせてくれます。
白矢が使用するベースのモデルは?フェンダー系の推測
クールで実力派な白矢環が使用するベースには、Fender系のモデルを思わせるディテールが随所に見られます。
公式情報では明言されていないものの、ボディの曲線美やピックアップの配置、サウンドの傾向から見て、Fender Jazz BassまたはPrecision Bassがモデルとなっている可能性が高いと考えられます。
ロックシーンでも定番のこの2機種は、白矢の演奏スタイルにもよくマッチします。
Fender系のベースは、低音の安定感と、指弾き・スラップなど多彩な奏法への対応力に定評があり、白矢のような技術派プレイヤーにはぴったりです。
また、対バンシーンなどで見せる攻撃的なプレイスタイルには、プレシジョン系の硬く太い音がよく映えます。
それと同時に、バンドの支柱としての安定感も確保されており、音楽的な土台として作品全体を支えていると言えるでしょう。
白矢は物語中で「周囲に合わせず、自分のロックを貫く」キャラクターとして描かれており、彼女の信念が音として具現化されている点も非常に魅力的です。
その表現のツールが、Fenderのような実在モデルだとすれば、ファンとしてはそのディティールを見逃すわけにはいきません。
ベースの音色がシーンごとに微妙に変化している点からも、制作側のリアル志向がうかがえます。
音羽やりりさの派手な演奏に対して、白矢のベースは“縁の下の力持ち”のような立ち位置で全体を支えています。
そして何より、その一音一音に込められた意志が視聴者にしっかり届いている点が素晴らしい。
彼女の使用機材に注目することで、『ロックは淑女の嗜みでして』という作品が目指している「リアルなロック像」の深みが、より一層浮き彫りになるはずです。
ロックは淑女の嗜みでしての機材設定とリアリティの関係
『ロックは淑女の嗜みでして』では、キャラクターたちの演奏シーンに実在バンドBAND-MAIDのモーションキャプチャーが使用されています。
これは、視覚的なリアリズムと音楽的なリアリティを高次元で融合させる画期的な手法です。
演奏動作のひとつひとつがプロの動きを元に再現されており、まるでライブ映像を観ているかのような没入感を生み出しています。
たとえば、KANAMIのギタープレイを反映したりりさ、AKANEの力強いドラムで表現された音羽の演奏など、動きに「説得力」があることが視聴者の評価にもつながっています。
このような技術の導入により、アニメーションでありながらも、本物のバンドパフォーマンスを感じさせる新境地が開かれています。
まさに“音楽アニメ”としての次なる進化形と言えるでしょう。
さらに注目すべきは、使用されている機材が実在のモデルであることです。
ギター、ドラム、キーボード、ベースいずれもが明確なブランドやシリーズを元に設定されており、機材そのものにロマンを感じる音楽ファンにとっては二重の楽しみとなっています。
「あのモデルは私も使っている!」と感じることができる点は、アニメとしては非常に稀有な魅力です。
筆者の視点としては、こうしたリアルな表現にこだわる姿勢こそが、作品世界への信頼感を築いていると感じます。
設定の緻密さと、それを支える技術の融合が、「お嬢様×ロック」という一見突飛なテーマにリアリティを与えているのです。
このアプローチは、今後の音楽アニメ制作にも大きな影響を与えることになるでしょう。
ロックは淑女の嗜みでしての機材・モデル・ブランドまとめ
本作品『ロックは淑女の嗜みでして』では、音楽機材に関する描写が非常に緻密で、実在のブランドやモデルをモチーフにした機材設定が随所に見られます。
登場人物の個性やバックボーンと楽器の特性が見事にリンクしており、視覚的にも聴覚的にも高いリアリティを感じさせます。
ここでは、それぞれのキャラが使用している機材を改めて整理してみましょう。
- 鈴ノ宮りりさ:PRS SE Custom 24(推定)
- 黒鉄音羽:Ludwig系ドラム(推定)
- 院瀬見ティナ:YAMAHA キーボード73(公式発表)
- 白矢環:Fender Jazz BassまたはPrecision Bass(推定)
注目すべきは、単なる見た目の再現にとどまらず、演奏時の動作や音のニュアンスにまで踏み込んだ描写がなされていることです。
これは、BAND-MAIDによるモーションキャプチャーの導入によって実現されており、アニメファンだけでなく、音楽機材マニアにも納得の出来となっています。
制作陣の楽器に対する深い愛情と理解が、作品全体にリアルな“音楽魂”を吹き込んでいるのです。
私自身、視聴中に「このギターのカーブ、あのモデルだ…!」と気づいた瞬間、作り手の本気度に鳥肌が立ちました。
音楽をテーマにした作品は数あれど、ここまで実機に寄り添った演出は非常に珍しいと言えるでしょう。
本作がこれほどまでに多くの支持を得ているのは、こうした細部へのこだわりがあってこそです。
- キャラ使用の楽器は実在モデルがベース
- りりさはPRS、音羽はLudwig系を使用
- ティナのキーボードはYAMAHA公式協力
- 白矢はFender系ベースを愛用と推定
- BAND-MAIDの演奏をモーションキャプチャー
- リアルな機材描写で作品の説得力を強化
- 音楽ファンも納得のディティールの再現
- 楽器選びがキャラの成長とリンクしている
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