『氷の城壁』で最終的に付き合うのは、小雪と湊、美姫と陽太の2組です。
ヨータとこゆんは付き合わず、途中で成立する湊と桃香も別れます。ここからは告白した話数と、複雑に交差した恋愛関係を最終117話までのネタバレ込みで整理します。
『氷の城壁』は誰と誰が付き合う?最終カップルを一覧で解説
結論から言えば、物語の最後に成立しているカップルは次の2組です。
| 最終カップル | 関係が動く主な話数 | 結末 |
|---|---|---|
| 氷川小雪(こゆん)×雨宮湊(ミナト) | 第104話 | 修学旅行で想いが通じ、交際する |
| 安曇美姫(ミキ)×日野陽太(ヨータ) | 第107~110話 | 美姫から告白し、第110話で交際する |
一方、物語の途中では雨宮湊と栗木桃香も付き合います。しかし、湊の心には小雪への想いが残り続けており、第96話で別れを迎えます。
小雪には中学時代に交際した五十嵐翼という元彼もいます。ただし、周囲に囃し立てられた末に始まった関係であり、小雪は五十嵐へ恋愛感情を持っていませんでした。高校で再会して過去と向き合いますが、復縁はしません。
つまり、恋愛関係だけを時系列で整理すると、次のようになります。
- 小雪と五十嵐は中学時代に短期間交際し、自然消滅に近い形で別れる
- 陽太が美姫へ片思いし、第71話で告白するものの断られる
- 小雪と湊は互いを好きになりながら、誤解によってすれ違う
- 桃香が湊へ想いを伝え、湊と桃香が一時的に交際する
- 湊と桃香は第96話で別れる
- 湊が第104話で小雪へ告白し、ふたりが付き合う
- 美姫が第107話で陽太へ告白し、第110話でふたりが付き合う
最終的には、物語の中心だった4人が「小雪と湊」「美姫と陽太」という形で結ばれます。
けれど、この組み合わせを単なるカップリングの答えとして読むだけでは、どこか足りません。彼らが手に入れたのは恋人という肩書きではなく、弱い自分を隠さなくてもそばにいられる居場所だったからです。
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氷の城壁で小雪と湊が付き合うのは第104話
氷川小雪と雨宮湊が気持ちを確かめ、付き合うことになる大きな転換点は、第104話「修学旅行2」です。
前話の第103話から始まる修学旅行編では、普段の学校生活から離れた環境の中で、ふたりが飲み込んできた感情が少しずつ表へ出てきます。湊が小雪へ想いを告げ、長く足踏みしてきた関係がようやく動き出しました。
小雪は、人に踏み込まれることを怖がり、周囲との間に見えない壁を築いてきた少女です。中学時代には、クラスメイトの冷やかしに押されるように五十嵐と付き合い、その関係で傷ついた経験がありました。
そのため、小雪にとって恋愛は、ただ誰かを好きになるだけのものではありません。自分の内側へ誰かを入れ、また傷つくかもしれない危険を引き受けることでもあります。
一方の湊は、明るく人との距離を縮めることが得意に見えます。しかし実際には、自分が誰かに必要とされることで空白を埋めようとする危うさを抱えていました。
正反対に見えるふたりですが、どちらも「本当の自分を知られたら、受け入れてもらえないかもしれない」という不安を抱えています。だからこそ、好きだと気づいてからも簡単には結ばれませんでした。

小雪と湊はなぜ両想いなのにすれ違った?
湊は小雪と過ごすうちに恋心を自覚しますが、小雪は陽太が好きなのだと誤解します。小雪もやがて湊への気持ちに気づくものの、照れや恐れから態度が不自然になり、今度は湊が拒まれたと思い込みました。
さらに湊は、陽太へ「小雪は友達として好き」という趣旨の話をします。その言葉を小雪本人に聞かれたことで、小雪は湊に恋愛対象として見られていないと受け取ってしまいます。
ふたりとも相手を思っているのに、肝心な言葉だけが届かない。会話をしているはずなのに、その会話が互いを守るための嘘や遠慮で満たされ、かえって距離を広げてしまうのです。
そして湊は、積極的に好意を示した後輩の栗木桃香と付き合います。これは小雪への想いが消えたからではなく、自分の感情を整理し、前へ進もうとした結果でした。
小雪は傷つきながらも、湊に恋人ができた後まで4人の友人関係を守ろうとします。……好きな人の幸せを願うふりをしながら、自分だけが静かに身を引こうとする。その健気さは、優しさという言葉だけでは片づけられません。
第104話の告白が意味するもの
修学旅行での告白は、大げさな演出によって突然生まれた奇跡ではありません。言えなかった言葉、逸らした視線、相手の表情をうかがう沈黙が積み重なり、ようやく本音が通った場面です。
綺麗な両想いの成就に見えますが、私はむしろ、ふたりが「誤解されない自分」を演じることを諦めた瞬間だったと考えています。
小雪は嫌われないために閉じこもり、湊は必要とされるために人へ合わせる。その防御を解かなければ、どれほど近くにいても本当には触れ合えません。
告白の直前にある迷いと間は、恋愛の駆け引きではなく、長年自分を守ってきた壁から手を離す怖さでしょう。好きだから踏み込むのではない。怖いまま、それでも相手を信じる。あの一歩が、たまらなく重いのです。
氷の城壁でヨータとミキが付き合うのは第110話
日野陽太と安曇美姫が正式に付き合うのは、第110話です。
陽太は中学時代から美姫を想い続けていました。温厚で周囲をよく見ている彼は、美姫がクラスのアイドルとして振る舞う裏で、期待される「かわいい自分」に窮屈さを感じていることにも気づいていきます。
陽太の最初の大きな告白は第71話です。体育祭後の出来事から好意を知られ、あらためて美姫へ気持ちを伝えますが、美姫は大切な友達のままでいたいとして、その場では受け入れません。
この時点の美姫は、陽太を大切に思っていないわけではありません。むしろ大切だからこそ、恋愛という形へ踏み出して現在の関係を失うことが怖かったのでしょう。
陽太も振られた後に美姫を責めたり、答えを迫ったりはしません。変わらない距離から彼女を支え続けます。
その優しさは一見すると穏やかです。しかし、好きな人の隣にいるために、自分の恋心を「なかったこと」のように扱い続けるのは、決して軽い痛みではありません。陽太は、相手を想うほど自分の願いを後ろへ置いてしまう人なのです。
美姫から陽太へ告白するのは第107話
物語後半になると、美姫は陽太への恋心を自覚します。そして第107話で、美姫の側から陽太へ告白しました。
ところが陽太は、待ち望んでいたはずの言葉をすぐには受け止めきれません。第109話でも、その戸惑いと不器用さがコミカルさを交えながら描かれます。
これは陽太の気持ちが冷めたからではありません。一度断られた痛みを抱えながら友達として振る舞ってきたため、急に差し出された幸福を信じる準備ができていなかったのだと考えられます。
そして第110話、ふたりは互いの気持ちを受け止め、正式に交際を始めます。その後は初デートや自宅で過ごす時間など、恋人になったからこその初々しい距離感も描かれました。

綺麗な「一途な恋が報われた話」に見えますが、それだけではありません。陽太は報われる保証のないまま美姫の選択を尊重し、美姫は一度断った自分の間違いや迷いから逃げず、自分から関係を変えに行きました。
美姫が告白するときのためらいと、陽太がすぐに喜びへ飛びつけない間。そこには、相手を失いたくない気持ちが強すぎるあまり、互いに殺してきた本音があります。
本当はずっとそばにいたかった。けれど、その願いを口にすれば今ある関係まで壊れるかもしれない。だから友達という安全な名前の中へ、恋心を押し込めていたのでしょう。
もう、しんどすぎる。でも、その沈黙ごと受け止めた先でふたりが結ばれたからこそ、陽太と美姫の交際には「ようやく帰れる場所を見つけた」という安堵があります。
ヨータとこゆんは付き合う?複雑に見えた恋愛関係の答え
ヨータこと日野陽太と、こゆんこと氷川小雪は付き合いません。 最終的にも、ふたりの関係は大切な友人です。
小雪と陽太は、互いに無理をせず接することができる関係でした。その自然な距離感から、美姫は一時期、小雪と陽太が結ばれるのではないかと考えています。
湊もふたりの親しさに嫉妬し、小雪が陽太を好きなのだと誤解しました。この誤解が、小雪と湊のすれ違いをさらに深くします。
しかし、陽太が恋愛対象として一途に想っていたのは美姫です。小雪にとっても陽太は、恋人になる相手ではなく、安心して同じ場所にいられる友人でした。
ここは『氷の城壁』の恋愛構造を理解するうえで重要です。男女が自然体で話せるからといって、必ず恋愛へ進むわけではありません。
小雪と陽太の穏やかな友情があるからこそ、湊の嫉妬や美姫の思い込みが生まれます。そして最終的には、「誰といると楽か」だけではなく、「誰に本当の自分を見つけてほしいのか」という違いが見えてくるのです。
湊と桃香はなぜ別れた?第96話の恋愛関係をネタバレ
栗木桃香は、小雪たちの1学年下の後輩です。入学後に湊へ一目惚れし、小雪の気持ちにも気づきながら、堂々と好意を示しました。
湊は一度その告白を断りますが、自分の感情を整理するため、やがて桃香と交際します。交際期間は第81話から第95話付近にあたり、別れが決定的になるのは第96話です。
湊は恋人として桃香へ優しく接しようとします。しかし、その優しさの奥に小雪への想いを残しており、桃香との関係を続けるほど、自分にも桃香にも嘘をつく状態になっていきました。
桃香も、ただ計算高く湊を奪おうとした人物ではありません。「かわいい自分」として扱われてきた経験の中で身につけた振る舞いを使いながら、それでも湊との恋愛には真剣でした。
だから、第96話の別れは単純な当て馬の退場ではありません。続く第97話では、別れを受け入れた桃香の複雑な心情が、中華料理店で麻婆豆腐を囲む場面などを通して描かれます。
湊は桃香と別れたことで自己嫌悪に陥りますが、小雪との関わりに救われます。一方の桃香も傷ついたまま立ち止まらず、誰よりも幸せになるという意志を持って、自分の道を歩き始めました。

表面だけを見れば、「湊の本命が小雪だったから桃香とは別れた」という話です。しかし私は、桃香が湊に敗れたのではなく、自分を選び切れない相手から自分自身を取り戻した別れだと感じます。
湊を好きだから、曖昧なままそばにいてほしいと願ってもおかしくなかった。それでも桃香は、相手の心が自分にない事実から目を逸らしません。
別れの場面に流れる間や、明るく振る舞おうとする気配は、平気だからではなく、これ以上自分の尊厳を相手の迷いへ預けないための踏ん張りだったのでしょう。痛いのに、自分で終わらせる。あの強さを、ただの失恋として忘れたくありません。
最終カップルから考察する『氷の城壁』の恋愛テーマ
『氷の城壁』で描かれる恋愛は、「好きな相手と結ばれれば傷が癒える」という単純なものではありません。
小雪は人に嫌われる前に距離を置き、湊は求められる自分を演じます。美姫は周囲が望む愛される姿を守り、陽太は自分の望みより相手の気持ちを優先します。
4人はそれぞれ違う形で、自分を守るための壁を持っています。その壁は冷たさではなく、過去に傷ついた人が二度と同じ痛みを負わないために作った防具です。
だから本作のカップル成立は、壁を力ずくで壊す出来事ではありません。相手が壁の前で待ち、内側にいる本人が少しずつ扉を開ける物語なのだと思います。
小雪と湊は「似ていないから」救い合えた
小雪と湊は性格こそ対照的ですが、他人から見える自分と、本当の自分との間に隔たりがある点ではよく似ています。
湊の明るさは小雪の閉じた世界へ光を入れます。一方、小雪は湊の表面的な愛想だけではなく、その奥にある空虚さや自己嫌悪にも触れていきます。
ふたりの関係が尊いのは、欠けた部分を完璧に補い合うからではありません。欠けたままの相手を見ても、すぐに見捨てなかったからです。
修学旅行で交わされる言葉より、その前後の沈黙にこそ、私はふたりの本音が宿っているように感じます。怖い、信じたい、でもまた傷つくかもしれない。その全部を飲み込んで、それでも相手のほうを向く。
恋とは、壁が消えることではないのかもしれません。壁の向こうに誰かがいると知り、自分から声を返せるようになることなのではないでしょうか。
美姫と陽太は「素でいられる場所」を選んだ
美姫は周囲から愛される一方で、その期待に合わせることへ息苦しさを感じていました。陽太は、整えられた外見や愛想だけではなく、美姫の弱さや迷いを含めて見ています。
陽太にとっても、美姫は一方的に守るだけの相手ではありません。家庭環境などから内面に葛藤を抱える陽太が、無理に強い自分を演じなくてもよい存在になっていきます。
ただの優しい関係に聞こえますが、その優しさは「何も求めない」ことではありません。求めたい気持ちを認めたうえで、それでも相手の答えを待つ強さです。
第71話の告白から第110話の交際まで、陽太の恋は長く宙づりになります。そして最後は、守られていた美姫の側が自ら一歩を踏み出しました。
美姫が自分の本音を選び、陽太が傷ついた記憶ごとその手を取る。ふたりとも、相手に選ばれるだけではなく、自分で選び直したのです。どうかこの先も、誰かに望まれる姿ではなく、互いの前でだけ見せられる素顔を守ってほしい。そう祈らずにはいられません。
『氷の城壁』の最終カップルと恋愛関係まとめ
『氷の城壁』で最終的に付き合うのは、氷川小雪と雨宮湊、安曇美姫と日野陽太の2組です。
小雪と湊は第104話の修学旅行で想いを通わせます。陽太は第71話で一度美姫に振られますが、第107話では美姫から告白し、第110話で交際が始まりました。
ヨータとこゆんは付き合わず、親しい友人のままです。また、湊と桃香は一時的に交際するものの、第96話で別れます。小雪と元彼の五十嵐も高校で過去を清算しますが、復縁はしません。
4人が結ばれたこと以上に胸へ残るのは、誰も恋によって別人になったわけではないことです。不器用さも、怖さも、過去の傷も抱えたまま、それでも相手へ本音を渡そうとした。その小さな勇気が、氷の壁を少しずつ溶かしました。
よくある質問
『氷の城壁』で小雪は誰と付き合う?
小雪は雨宮湊と付き合います。第104話「修学旅行2」で湊が想いを伝え、長くすれ違っていたふたりの気持ちが通じ合います。
ヨータとこゆんは付き合う?
陽太と小雪は付き合いません。自然体で接することのできる友人ですが、陽太は美姫、小雪は湊と最終的に結ばれます。
ヨータとミキが付き合うのは何話?
美姫が陽太へ告白するのは第107話で、ふたりが正式に付き合うのは第110話です。陽太は第71話で一度告白して断られているため、美姫からの告白が関係を動かします。
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