男女の友情は成立する?（いや、しないっ!!）は原作のどこまで？アニメ化範囲を徹底考察

「このふたり、マジで友情だけなの…？」とモヤるその瞬間。アニメ『だんじょる（男女の友情は成立する？）』が、いま“感情のジェットコースター”として話題です。

原作ラノベのどこまで描かれているのか、そしてこの先の展開はどうなるのか──アニメ1期の“アダルト未満の青春劇”を、原作ファン視点から徹底検証します。

筆者も気づけば深夜に原作を読み返し、「この距離感、ほんとに友情？」と心を揺さぶられてました…！

この記事では、アニメの進行範囲、原作との対応関係、今後の恋愛進展予測、さらには2期の可能性まで、網羅的かつ情熱的に語り尽くします。

アニメ『だんじょる』の基本情報と注目ポイント

制作スタジオやキャスト、原作の刊行状況を総チェック

アニメ『男女の友情は成立する？（いや、しないっ!!）』──通称『だんじょる』は、2025年春アニメの中でも一際ユニークな立ち位置を築いています。制作は恋愛青春ものに定評のあるJ.C.STAFF。青春の“微妙な空気感”を描く手腕が試される作品でもあります。

原作は七菜ななによるライトノベル。電撃文庫から刊行されており、2025年6月現在で本編11巻＋サイドストーリー2巻というボリューム感。つまり、物語の厚みと発展性にはかなりの余地があるわけです。

キャスト陣も注目ポイント。犬塚日葵役を若手実力派の立花日菜さんが担当し、その“理性と感情のせめぎ合い”を絶妙に演じ分けています。対する夏目悠宇には小林千晃さん。無自覚男子の“罪な透明感”がにじみ出るボイスは見事。

主題歌にも注目です。OPはHoneyWorks feat.ハコニワリリィ、EDはヒロイン役の立花日菜さんによるキャラクターソング。特にEDの余韻が絶妙で、アニメ本編の“感情の波”をそのまま引き継いでくれるような感覚に包まれます。

作品の全体構造としては、「男女の友情は成立するか？」という問いを軸にしつつ、それをただのラブコメには収めない。むしろ、“成立しないことの尊さ”を描くような、切なくも美しいコンセプトが根底にあります。

この春、「あの人とは何だったのか」を考えたすべての人に突き刺さる──そんなリアルな感情の温度を持った作品だと、僕は強く感じています。

“友情未満の青春”が人気を呼ぶ理由とは？

ではなぜ、『だんじょる』がこれほど注目を集めているのでしょうか？それは、“恋愛未満のもどかしさ”をここまで丁寧に描いたアニメが、近年なかなか見当たらないからです。

たとえば、多くのラブコメは「付き合う／付き合わない」という結果に向けて一直線です。でも『だんじょる』は違う。答えを出さないことでしか描けない感情、進展しないからこそ見える“尊い距離”が物語の主役になっている。

その意味で、本作は「ラブコメ」というより、「関係性ドラマ」に近いジャンルに感じます。まるで“光の届かない水槽の中で、互いを見つめ合っている魚”のような、不思議な透明感と温度が漂う作品です。

視聴者からは「心がえぐられる」「こんな感情、久々に味わった」といった声が多く寄せられ、特にSNSでは“日葵派”と“悠宇派”での妄想トークが盛り上がる現象も起きています。

“わかりやすい恋愛”に慣れすぎた今だからこそ、この“わからなさ”が逆に新鮮。そんな作品が、春の深夜にそっと寄り添ってくる……その体験こそが、『だんじょる』の人気の根っこにあるのだと思います。

アニメは原作小説のどこまで？放送範囲を徹底考察

1〜3巻がアニメ化の中心、各巻の展開とアニメ対応表

現在放送中のアニメ『だんじょる』、気になるのは「どこまで原作をやるの？」という点ですよね。実はこれ、原作既読勢にとってはけっこう確信が持てる話なんです。

というのも、原作ラノベの刊行ペースと内容構成、そしてアニメ全体の進行速度を照らし合わせてみると──どうやら**第1期は原作1巻〜3巻まで**を軸にした構成である可能性が高いと見られています。

ざっくりと整理すると、1巻は“男女の友情は成立するか”という問いが提示される序章。2巻では、文化祭を通じてふたりの関係が少しずつ軋み始め、3巻では“恋じゃないのに、胸が苦しい”という絶妙な心理描写が炸裂。もう、この構成だけで、観てるこちらの理性が溶けかける…！

アニメでは第1話から第5話あたりで、原作1〜2巻の主要イベントが網羅されています。つまり、この調子だと全12話でちょうど3巻まで終えるのが自然なペース。構成的にも“第1期の一区切り”として、3巻のクライマックスをゴールに据えるのが綺麗なんですよね。

ちなみに原作は2025年6月時点で11巻＋Side2巻まで出ていて、まだまだ“恋未満の事件”が盛りだくさん。だからこそ、今のアニメがどこで止まるかは、2期以降の布石としても重要な意味を持ってきます。

要は、「まだまだ描ける余白がたくさんある」ってこと。今後に期待せざるを得ません。

カット・改変されたシーンとアニメの構成意図を読む

では、原作ファンとして気になるのが、「あの名シーン、ちゃんと入ってた？」という部分。正直、すべてを網羅はできていません。というより、むしろ“かなり大胆に取捨選択”されている印象です。

たとえば原作2巻に登場する、日葵の内面独白のシーン。アニメでは表情や間で表現されていたものの、セリフとしては割愛されていました。これ、視覚的な演出に重きを置いたJ.C.STAFFの方針だと考えられます。

ただ、筆者的にはこの改変が“悪い”とは感じていません。むしろ、「言葉にしないことで、ふたりの距離感を際立たせた」そんな緻密な演出意図すら感じるんです。恋愛アニメにありがちな“説明セリフ過多”を避けて、視聴者自身に読み取らせる余白を残してくれる──これ、なかなかの挑戦ですよ。

また、3巻に差しかかる中盤以降では、原作では丁寧に描かれた脇キャラの心情や背景がやや簡略化されている部分も。でもこれは、メインふたりの関係性をより濃密に映すための“削ぎ落とし”であり、全体のテンポ調整とも言えるでしょう。

“カット＝改悪”という単純な話ではなく、“何を残し、何を削るか”という演出の妙を楽しむのも、原作付きアニメの醍醐味なのかもしれません。

原作4巻以降の展開とは？2期が描くかもしれない関係の深化

夏イベントと東京旅行編が描く“恋のゆらぎ”

アニメ1期が原作3巻で終わるとすれば──その先、つまり原作4巻以降に待っているのは、まさに“関係の臨界点”。それが一気に押し寄せるのが、夏イベントを中心とした怒涛のエピソード群です。

4巻では、恒例の夏祭りイベントが訪れます。ただし、ただの浴衣回ではありません。視線を交わすだけで言葉にならない想いが溢れ、花火の音が“何かを誤魔化す”ように響く……そんな、心の裏側をえぐってくる展開が待ち構えています。

そして5巻では、ついに“東京旅行編”へ。関東を離れての特別な時間、それだけで期待値が跳ね上がりますが、この旅行はふたりの関係に新たな亀裂と可能性を同時に生み出すターニングポイント。手を伸ばせば届く。でも、その手を伸ばす理由がまだ自分でもわからない──そんな絶妙な描写が胸に刺さる。

正直、筆者はこのあたりの描写で何度も胸をえぐられました。やっとここまで来たのに、「やっぱり男女の友情なんて…」と引き返してしまいそうな二人の足取りが、あまりにもリアルで、愛おしい。

つまり2期がこのエピソード群を描くとすれば、“ラブコメ”ではなく“感情ドラマ”としての真骨頂が花開くことになる。ここまでで築かれた“未完成な関係”が、どんな歪みとともに進化していくのか、そこにこそ『だんじょる』という作品の本質が凝縮されています。

キャラ別に見る今後の感情曲線と三角関係の可能性

もちろん、関係が進むのはふたりだけではありません。原作4巻以降では、サブキャラたちの“想い”も静かに、でも確実に動き始めます。特に注目すべきは、悠宇の幼なじみである佐々木楓。彼女の視線は、友情か、それとも別の感情なのか──その揺らぎが、物語に新たな火種を落とします。

また、日葵の親友である水瀬くんも、何気ない存在ながら“ふたりの関係を客観視する狂言回し”的役割を果たし始めます。彼がときおり見せる“わかりすぎてしまう視線”に、読者のこちらがゾクッとする瞬間も。

さらに6巻以降では、新キャラの登場や、既存キャラの想いの顕在化によって、“恋のパズル”が急激に複雑化。わかりやすい三角関係ではなく、**互いに名前のつけられない感情を抱えて立ち尽くす構図**──それが『だんじょる』という作品のすごみです。

この“感情の微細なねじれ”を、アニメ2期がどう描くか。その表現力次第で、この作品が“ただのラノベ原作アニメ”から“心を震わせる名作”へと化ける可能性を秘めていると、筆者は確信しています。

そう、友情も恋も、名前なんていらない。ただ、そこに“確かに在った何か”を描けるかどうか。それこそが、2期以降の最大の見どころなのです。

アニメ第2期の可能性は？原作ストックと人気動向から分析

原作ストックは十分、分割2クールや続編の可能性は高い

『だんじょる』が原作1〜3巻相当でアニメ1期を締めくくるとした場合──では「2期はあるのか？」という問いに対して、まず注目すべきは**原作ストックの豊富さ**です。

2025年6月時点で、本編は11巻＋Side2巻まで刊行済。つまり、現時点で**2期・3期に分けてもしっかり構成が組めるだけのボリューム**があるということ。これは続編制作における大前提ともいえる条件です。

そしてアニメ第1期の構成を見るに、原作を丁寧に分割している印象が強い。となれば、「2期で原作4〜6巻」「3期で7巻以降」といったペース配分も十分可能です。これは分割2クールや続編製作を視野に入れて設計されている証拠と見ていい。

また制作会社J.C.STAFFは『とらドラ！』や『青春ブタ野郎』など、“感情を積み上げるタイプのラブコメ”を得意とするスタジオ。彼らが手がける作品は、往々にして「段階的なシリーズ展開」がなされることが多く、『だんじょる』にもその系譜を感じます。

“続けたくなる物語構造”と“ストックの余裕”。この二つが揃っているという点で、2期の可能性はかなり高いと見て間違いありません。

視聴データ・SNS反応・円盤売上から見る“制作続行のリアル”

とはいえ、どんなにストックがあっても、肝心の「商業的な手応え」がなければ2期は難しいのが現実。そこで次に見るべきは、**視聴データ・SNSの盛り上がり・円盤売上**という三点セットです。

まず、SNSの反響。特に第3話以降、作画の不安定さが話題になった一方で、「日葵の泣きそうな目がたまらない」「悠宇の鈍感ぶりがリアルすぎてしんどい」といった声が多く、**“共感性の高さ”が強烈なフックになっている**印象です。

キャラクター人気もじわじわと拡大中。グッズ展開やボイスドラマCDなどの動きも見られ、2期への土台は静かに整ってきています。特にOP・ED楽曲がYouTube等で高再生を記録しており、キャスト人気との相乗効果も高い。

気になる円盤（Blu-ray）売上はまだ発表されていませんが、近年の指標では**円盤だけでなく配信・海外市場での反響**が鍵を握っています。『だんじょる』は特にアジア圏で“エモすぎる関係性アニメ”として紹介され、海外SNSでも徐々に話題になり始めているのがポイント。

つまり、売上のみに頼らず、**“続編を作る理由”が複数ラインで形成されている**という状況。制作陣がこの作品にかける想いを、続編という形で昇華してくれる日が、そう遠くないように思えてならないのです。

『だんじょる』が心を掴む理由と、もう一度観たくなる余韻

“好き”じゃなくても成立する感情に共感が集まる

『だんじょる』の最大の魅力は、“恋愛未満の関係性”をここまで丁寧に描いている点にあると思います。普通なら「好きなの？どうなの？」という問いに対し、明確な答えを提示するのがラブコメの王道。でもこの作品は、そもそも「答えが出なくても尊い感情ってあるよね？」という、もっと繊細でリアルな問いかけをしてくる。

犬塚日葵と夏目悠宇。ふたりの間には確かに“好き”に似たものがある。でもそれを言葉にしてしまうと、何かが壊れてしまいそうな恐れもある。だからこそ、観ているこちらはもどかしくて、切なくて、どうしようもなく彼らの感情に共鳴してしまうんです。

SNS上でも「まさに自分の高校時代だった」「こんな感情、言葉にできなかったけど確かにあった」といった感想が多く、共感の輪が静かに、でも確実に広がっている。特に“恋愛としては成立しない感情”を正面から扱うアニメって、実はものすごく貴重なんですよね。

この共感性の高さは、決してキャラ萌えや展開の派手さではなく、**“関係の輪郭を曖昧にしたまま描く勇気”に裏打ちされたもの**。そこにこそ、『だんじょる』が持つ“他にはない輝き”が宿っていると、筆者は感じています。

演出の巧妙さが生む“間”と“余白”の美しさ

もうひとつ、アニメ版『だんじょる』が語り継がれる作品となり得る理由。それは、**演出面の“間”と“余白”の取り方が、尋常じゃなく巧みだということ**です。

たとえば、ふたりの会話のあとに数秒の静寂がある。その“無言”が何を語っているのかを視聴者に委ねてくるんです。あるいは、セリフよりも表情、仕草、風景カットで感情を描く場面の多さ。これはアニメならではの表現でありながら、まるで文学作品のような静かな強さを持っている。

第6話での日葵の横顔。第8話での夏目のうなじ。恋愛アニメでここまで“セリフにならない空気”に重きを置くのはかなり珍しい。J.C.STAFFというスタジオの持つ繊細さ、そして演出陣の誠実さが全体ににじんでいます。

これは言い換えれば、“語られなかった感情に、観る側が語りかけてしまう”ような構造。だから何度観ても、その日の気分や、自分の感情の状態によって見え方が変わる。そんな作品、滅多に出会えるものではありません。

「ただのラブコメじゃない」と言い切れるこの深み。それこそが、『だんじょる』という作品の“観終わったあとに、なぜかもう一度観たくなる”理由なんです。

だんじょる原作どこまで？まとめと今後の注目ポイント

1期は原作3巻まで、関係性の“種まき”を描き切った構成

ここまで見てきた通り、アニメ『だんじょる』第1期は、原作小説の1巻から3巻をベースに構成されていると考えられます。テンポ感や展開から逆算しても、原作3巻の「気づき」と「停滞」が描かれるあたりで一区切りになる可能性が高い。

これはつまり、“男女の友情”という問いに対する答えを出すのではなく、「その問いと向き合い続ける関係性の始まり」までを描いたとも言えるわけです。日葵と悠宇、まだ恋ではない。でも、友情とも言いきれない。そんな不安定な関係を、ていねいに丁寧に描いてくれた1期だった──僕はそう感じています。

原作既読勢として言えば、この3巻までの時点ではまだまだ“感情の序章”。本当の意味での衝突や、覚悟や、決断は、むしろ4巻以降に待っている。そしてそこにこそ、この作品の真の感情爆発が眠っているんです。

アニメ化としては非常に賢い構成で、原作の関係性や心理描写を損なうことなく、“映像ならではの感覚的共鳴”を与えてくれました。特に、セリフよりも空気で語る場面の多さは、ラノベ原作アニメの中でも異例の出来とすら思えるほど。

続編の鍵は“感情のその先”をどう描けるか

そして今、我々が見つめるべきは、**第2期で何が描かれるか**。ここからは単なるラブコメの“続き”ではなく、むしろ“ジャンルの境界を揺さぶるドラマ”に突入するフェーズになります。

原作4巻以降には、夏祭り・旅行・そしてあの“夜”が待っている。環境が変わり、人間関係が揺れ、ふたりの中の何かが崩れ、そして再構築される──その一連の流れは、「好き」の一言では片づけられないほど複雑で、痛々しくて、それでも綺麗なんです。

正直、ラブコメ的な“スカッと感”はほとんどありません。だけど、“人間関係をここまで深く描いた作品がアニメになっている”こと自体が、奇跡のように思える。だからこそ、続編があれば、もっと多くの人に届けたいと強く願ってしまう。

アニメ2期の実現には、ファンの声が何よりも力になります。SNSの反応、円盤や配信での数字、そして何より“この作品を好きでいてくれる人の熱量”。それらすべてが、次の物語を動かす原動力になる。

『だんじょる』という作品は、観るたびに“あの頃の自分”と静かに対話させてくれます。恋とも友情とも名づけられない、でも確かにあった“心の距離”──それを、また描いてくれる日が来ることを願ってやみません。