『さよならララ』に原作はある?オリジナルアニメか漫画・小説作品かを調査

琵琶湖のほとりで人魚姫ララとアニメの企画資料を見比べる視聴者 未分類

『さよならララ』に漫画や小説の原作はなく、キネマシトラス発のオリジナルTVアニメです。

童話『人魚姫』を題材にしていますが、既存作品をそのままアニメ化したわけではありません。この記事では「原作:キネマシトラス」という表記の意味や、漫画版・小説版の有無、物語が生まれた経緯を整理します。

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『さよならララ』に原作はある?結論はオリジナルアニメ

『さよならララ』は、漫画やライトノベル、小説、ゲームなどを原作とした作品ではありません。

公式サイトでは原作を「キネマシトラス」、英語では「Original Story: Kinema citrus」「Based on concept by Kinema citrus」と表記しています。さらに、原作とアニメーション制作の両方をキネマシトラスが担当しています。

つまり、アニメ制作会社が企画の出発点から物語やキャラクター、舞台設定を組み立てたオリジナルTVアニメーションです。

作品の基本情報を整理すると、次のようになります。

項目 内容
作品名 『さよならララ』
作品形態 オリジナルTVアニメーション
原作・企画 キネマシトラス
アニメーション制作 キネマシトラス
監督 小出卓史
シリーズ構成 川原杏奈
キャラクターデザイン 谷紫織
放送開始 2026年7月6日
放送局 TOKYO MX、BS朝日、AT-X、読売テレビほか
モチーフ アンデルセンの童話『人魚姫』
主な舞台 滋賀県大津市、琵琶湖周辺

2026年7月から放送されている作品ですが、放送開始前に原作漫画が連載されていたわけでも、原作小説が出版されていたわけでもありません。

アニメの展開が物語の最初であり、視聴者は登場人物たちの未来を原作で先に確認できない状態です。

ここが、『さよならララ』を見るうえでとくに面白いところでしょう。

原作付き作品では「どこまで映像化されるのか」「原作のどの場面が変更されるのか」が注目されます。一方でオリジナルアニメは、次に何が起きるのかを誰も知りません。

毎週の放送が、そのまま物語の初公開になる。先の見えない湖面をララと一緒に進んでいくような感覚があります。

「原作なし」は物語の土台がないという意味ではない

「原作がない」と聞くと、何も参考にせずゼロから作られた作品だと思う人もいるかもしれません。

しかし、『さよならララ』にはアンデルセンの童話『人魚姫』という明確なモチーフがあります。

人魚の姫が人間の王子に恋をし、人間の姿を得る代わりに大きな代償を払う。愛がかなわなければ泡となって消えてしまうという、広く知られた悲恋の構造が物語の出発点です。

ただし、これは『人魚姫』の文章や物語をそのまま映像化したという意味ではありません。

『さよならララ』では、人魚姫ララが一度泡となって消えたあと、約200年の時を超えて2026年の琵琶湖に蘇ります。現代の滋賀県大津市で女子高生の大津茉里と出会い、もう一度「本当の愛」を探す物語へと作り替えられています。

古典童話を入口にしながら、その後の人生を描くオリジナルストーリーと考えるのが最も分かりやすいでしょう。


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『さよならララ』の「原作:キネマシトラス」とはどういう意味?

公式サイトのスタッフ欄を見ると、『さよならララ』の原作には個人の漫画家や小説家ではなく、アニメーション制作会社のキネマシトラスが記載されています。

これは、既存の漫画や小説を保有しているという意味ではありません。

キネマシトラスが中心となって作品の企画を立ち上げ、世界観やキャラクター、物語の構想を作ったことを示す表記です。

一般的な原作付きアニメでは、次のような形でクレジットされます。

  • 原作:漫画家や小説家の個人名
  • 原作:漫画・小説の作品名
  • 原作掲載:出版社や漫画雑誌
  • キャラクター原案:原作イラストレーター
  • アニメーション制作:アニメ制作会社

『さよならララ』には、元となる漫画作品名や出版社、連載媒体の記載がありません。

その代わりに、キネマシトラスが「原作」と「アニメーション制作」の両方を担当しています。物語を考える側と、それを映像にする側が同じ制作会社の中でつながっているわけです。

キネマシトラスにとって、本作は設立15周年を記念して制作された作品でもあります。

単に依頼された原作を映像化するのではなく、自社の節目に、自分たちの手で物語の種から育てたアニメを届ける。その成り立ちを知ると、「原作:キネマシトラス」という短い表記がかなり重く見えてきます。

監督・小出卓史の構想から企画が始まった

『さよならララ』の企画が動き始めたのは、2021年夏ごろです。

『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』で副監督を務めた小出卓史監督は、以前からオリジナルアニメを制作することを目標としていました。

そこへ当時キネマシトラスの社長だった小笠原宗紀から、新しい企画を持ちかけられたことが始まりだったとされています。

小出監督の強い希望によってオリジナルアニメとしての制作方針が決まり、キャラクターデザインを担当する谷紫織らとの話し合いを重ねながら企画が形になっていきました。

谷紫織はキャラクターの外見だけでなく、背景やキャッチコピーなど、作品全体のイメージづくりにも深く関わっています。

漫画原作者から完成済みの設定資料を受け取ったのではなく、監督やデザイナー、脚本家たちが対話を重ねながら、ララたちの世界を作っていったのです。

この工程こそ、『さよならララ』がオリジナルアニメであることを示す大きな根拠でしょう。

※画像はAIによるイメージ

シリーズ構成の川原杏奈と160回以上の脚本会議

企画開始から約1年後、川原杏奈がシリーズ構成として参加しました。

小出卓史監督と川原杏奈は、どちらもオリジナルアニメの制作が初めてだったとされます。そのため、脚本作業は簡単には進まず、作品のイメージを共有するために、脚本が完成する前から第1話の絵コンテを作ったこともありました。

最終的な内容は当初の絵コンテから大きく変わったものの、映像を先に形にしたことで、作品の方向性を探る手がかりになったといいます。

脚本会議は160回以上に及びました。

原作漫画があれば、登場人物の過去や最終的な目的、重要な伏線はすでに示されています。しかしオリジナルアニメでは、そうした物語の骨格そのものを制作陣が決めなければなりません。

なぜララは200年後に蘇るのか。

なぜ海ではなく琵琶湖なのか。

茉里との出会いが「本当の愛」という問いをどう変えていくのか。

ルカがかつての王子に似ているのは偶然なのか。

リサやコータはララの過去をどこまで知っているのか。

こうした要素を一つの物語としてつなぐために、膨大な議論が重ねられたのでしょう。

原作が存在しないからこそ、制作現場で交わされた会話や試行錯誤の一つひとつが、作品にとっての「原作」に近い役割を担っています。


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『人魚姫』が題材でも原作付きアニメではない理由

『さよならララ』について調べると、「アンデルセンの『人魚姫』が原作なのでは?」と感じるかもしれません。

たしかに、本作のララには童話の人魚姫と共通する設定があります。

ララは海の王ローワンと姉たちに愛されて育った人魚のプリンセスです。地上で暮らす人間の王子に恋をしますが、人魚の世界では人間との恋が禁じられていました。

それでもララは、魔女グレイスから受け取った薬を飲んで人間の姿になります。

ただし、その薬には「本当の愛」を見つけられなければ、泡となって消えてしまうという代償がありました。

ララの恋は実らず、彼女は泡となって海へ消えてしまいます。

ここまでは、童話『人魚姫』を思わせる展開です。

ところが『さよならララ』の物語は、その悲劇で終わりません。

ララは約200年後、滋賀県の琵琶湖に人間の姿で蘇ります。そして、現代を生きる女子高生ボクサーの大津茉里と出会い、彼女の家で暮らしながら、もう一度「本当の愛」を探すことになります。

つまり、アンデルセンの『人魚姫』は物語の元型であり、ララの過去を形作る重要なモチーフです。

一方、2026年の琵琶湖、大津家での共同生活、女子高生ボクサーの茉里、王子に似た少年ルカ、人間の姿でララを探す姉リサなどは、『さよならララ』独自の設定です。

『人魚姫』のアニメ化ではなく「物語の続きを問う作品」

筆者は、『さよならララ』を単なる『人魚姫』の現代版とは考えていません。

むしろ、「泡になった人魚姫が、もう一度人生を始められたらどうなるのか」を問い直す作品に見えます。

原典の人魚姫は、王子に選ばれることによって愛を成就させようとしました。しかし『さよならララ』のララが蘇った場所には、王子だけでなく茉里や大津家の人々、学校、仕事、ボクシングなど、さまざまな人間関係と生活があります。

恋愛だけが本当の愛なのか。

家族として誰かを受け入れることも愛なのか。

相手に選ばれることと、自分が自分の人生を選ぶことは同じなのか。

タイトルには「さよなら」という別れの言葉が入っていますが、物語はララの再生から始まります。この逆説が、じわじわ効いてくるんですよね。

誰かとの別れを描くだけでなく、古い価値観や過去の自分に別れを告げる物語になる可能性もあります。

原典を知っていれば重なりを楽しめますが、展開を予測するための原作本が存在するわけではありません。童話と似ている部分があるからこそ、どこから別の道へ進むのかが注目されます。

※画像はAIによるイメージ

舞台が海ではなく琵琶湖になった理由

人魚姫の物語でありながら、現代編の舞台が海ではなく琵琶湖であることも、本作のオリジナリティを示しています。

小出卓史監督は、世界的に知られた「人魚姫」というモチーフに、非常にローカルで個人的な要素を結び付けたいと考えていました。

そこで選ばれたのが、監督の出身地である滋賀県大津市です。

誰もが知る童話と、特定の土地で暮らす人々の日常を接続する。この組み合わせによって、『さよならララ』は単なる西洋童話の再現ではない作品になりました。

ララが出会う大津茉里は、滋賀県大津市に暮らす女子高生ボクサーです。中学時代には公式戦で無敗を保ち、全日本大会を制した実績を持ち、「近江の稲妻」と呼ばれています。

一方で、他人とのコミュニケーションが得意ではなく、世間に対する視野も狭い人物として描かれています。

人間の世界を知らないララと、身近な世界の外側をうまく見られない茉里。

正反対に見える二人ですが、実はどちらも自分が知っている範囲から一歩外へ踏み出す必要があります。

原作の筋書きに沿って王子との恋を追いかけるだけなら、茉里という主人公をもう一人置く必要はなかったでしょう。

茉里の存在は、『さよならララ』が童話の再現ではなく、現代の少女たちが互いの世界を広げていくオリジナルストーリーであることを象徴しています。


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『さよならララ』に漫画版や小説版はある?

2026年7月時点で、アニメの原作となる漫画版や小説版は確認されていません。

少なくとも公式サイトのスタッフ情報や作品紹介では、原作漫画の作者、原作小説の著者、出版社、連載媒体などは案内されていません。

そのため、書店や電子書籍サービスで「原作の続き」を探しても、アニメより先の物語を収録した原作本は見つからないと考えられます。

ここは、原作付きの2026年夏アニメと混同しやすい部分です。

作品名やビジュアルだけを見ると、児童文学、ファンタジー小説、少女漫画などを原作としていそうな雰囲気があります。しかし実際には、アニメそのものが最初の物語媒体です。

コミカライズやノベライズが今後出る可能性は?

オリジナルアニメが放送開始後に漫画化、小説化される例は珍しくありません。

そのため、『さよならララ』も将来的にコミカライズやノベライズが発表される可能性はあります。

ただし、提供された公式情報の範囲では、漫画版や小説版の具体的な発表はありません。

現段階で「漫画化が決定している」「小説版が発売される」と断定することはできません。今後の展開については、公式サイトや公式発表を確認する必要があります。

仮に漫画版が登場した場合も、それはアニメの元になった原作ではなく、アニメ企画から派生したコミカライズという位置付けになる可能性が高いでしょう。

同じように小説版が出版されたとしても、基本的にはノベライズやスピンオフなどのメディアミックスと考えられます。

「漫画や小説があるか」と「漫画や小説が原作か」は、似ていますが別の問題です。

今後、関連書籍が発売された場合でも、『さよならララ』がキネマシトラス発のオリジナルアニメであるという出発点は変わりません。

原作の代わりに確認できる関連コンテンツ

原作漫画や原作小説はありませんが、公式サイトでは作品を補足するさまざまなコンテンツが公開されています。

主な映像には、ティザーPV、パイロットフィルム、メインPV第1弾から第3弾、大津茉里の発表PVなどがあります。

また、公式サイトの「Special」には、ギャラリーや放送前カウントダウン、イベントレポート、二次利用可能な場面カットなどが用意されています。

これらは原作の代わりに物語の先を明かすものではありませんが、作品がどのようなイメージから作られたのかを知る手がかりになります。

とくにパイロットフィルムや複数のPVは、完成したテレビシリーズと見比べることで、制作陣が大切にしていた雰囲気を読み取れる資料です。

原作付きアニメでは、漫画のコマや小説の文章と映像を比較する楽しみがあります。

『さよならララ』の場合は、初期映像、キャラクタービジュアル、放送本編を見比べながら、企画がどのように完成形へ近づいたのかを考える楽しみがあるでしょう。


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原作なしの『さよならララ』は何に注目して見るべき?

原作のない『さよならララ』では、毎週公開される映像とセリフが、現時点で最も重要な一次情報になります。

原作読者だけが知っている正解はありません。

だからこそ、小さな演出やキャラクターの反応を視聴者同士で考察する面白さがあります。

ララの過去と「舌の縫い目」

ララは200年余りの時を経て琵琶湖で蘇った人魚姫で、赤い髪と赤い尾びれ、舌に残された縫い目が特徴です。

『人魚姫』では、人間の姿や声を得るために代償を支払う展開が知られています。ララの舌の縫い目も、過去の契約や失われた言葉と結び付いた印である可能性があります。

ただし、オリジナルアニメである以上、童話とまったく同じ意味になるとは限りません。

声を失うことは、単に話せなくなることだけではありません。

自分の願いを説明できないこと、相手に誤解されたままになること、届かなかった感情が心の中に残り続けること。その痛みを視覚化したものにも見えます。

筆者としては、ララの物語で重要なのは「王子に愛されるか」だけではなく、ララ自身が言葉を取り戻せるかどうかだと感じています。

舌の縫い目が消えるかどうかではなく、自分が何を望んでいるのかを、自分の言葉で選び直せるか。そこに本作の再生の物語があるのではないでしょうか。

ルカは200年前の王子と同一人物なのか

ララが滋賀で出会う少年ルカは、200年前に恋をした王子とよく似た外見をしています。

原作漫画があれば、先の巻を読んで正体を確認できます。しかし『さよならララ』では、視聴者もララと同じ情報しか持っていません。

ルカが王子の生まれ変わりなのか、王家の血を引く人物なのか、単に似ているだけなのかは、物語の進行を待つ必要があります。

ここで興味深いのは、ララが再び「王子に似た人物」と出会う構造です。

過去と同じ恋をやり直すだけなら、ララは200年前と同じ結末へ向かうかもしれません。

しかし、茉里や大津家の人々との出会いによってララの価値観が変われば、ルカに対する感情も過去とは違うものになるはずです。

ルカの正体以上に、ララが彼を見て「昔の王子」ではなく「今を生きる一人の人間」として向き合えるかが重要なのかもしれません。

グレイス、リサ、コータが知る200年前の真実

魔女グレイスは、かつてララを人間に変えた人物です。

グレイスはララの叔母でもあり、人魚の王家から追放されています。現代では小さな魚の姿となり、茉里の家で「ゴンちゃん」と呼ばれながら暮らしています。

ララの姉であるリサも人間の姿で地上に現れ、コータと行動しながら蘇ったララを探しています。

コータはララと面識があるようですが、ララは彼を覚えていません。

この記憶の食い違いは、本作の背景に、ララ自身が知らない出来事が残されていることを示しています。

なぜローワンの願いによってララだけが蘇ったのか。

なぜ人魚たちは眠っているのか。

ララの行動によって王家の血が穢れ、人魚が絶えたという説明は、どこまで正しいのか。

リサが人間に抱いている「特別な思い」とは何なのか。

原作で答え合わせができないからこそ、登場人物が語る説明をそのまま真実だと決めつけない姿勢が必要です。

物語の中で誰が何を知り、誰が何を隠しているのか。視点の差を追うことで、世界の見え方が少しずつ変わっていくはずです。

※画像はAIによるイメージ

オリジナルアニメだからこそ映像表現が物語になる

『さよならララ』は、1990年代以前のアニメを思わせるセルアニメ調の画面づくりも特徴です。

小出卓史監督によると、最初から懐古的な作品にしようとしたわけではありません。近年のアニメに多い細い線や薄い色への反動として絵づくりを進めた結果、昔のセルアニメに近いスタイルへたどり着いたとされています。

オープニングアニメーションの一部では、実際にセル画も使用されました。

原作漫画の線を再現した結果ではなく、アニメの画面そのものから作品の手触りを作ったという点が重要です。

水の重さ、琵琶湖の光、ララの赤い髪、現代の街並みと童話的な人物のコントラスト。これらは文章や漫画を再現するための装飾ではなく、『さよならララ』という物語を成立させる中心的な要素です。

ウォーターアーティストとして吉邉尚希、深海イメージとしてMONが参加していることからも、水の表現が作品の核として設計されていることが分かります。

音楽はyuma yamaguchiが担当し、小出監督が作曲家の自宅を訪れ、調性に至るまで細かく打ち合わせたとされています。

オープニングテーマは、いきものがかりの「さよならララ」です。吉岡聖恵が歌唱し、水野良樹が作詞・作曲、亀田誠治が編曲を担当しています。

エンディングテーマはHana Hopeの「Hearts Glow」で、Hana Hopeと小西裕子が作詞、Hana HopeとKEI_HAYASHIが作曲しています。

原作の文章を音や映像へ置き換えるのではなく、画面、芝居、音楽を同時に設計して世界を立ち上げる。そこにオリジナルアニメならではの強さがあります。

筆者の考察:原作がないこと自体がテーマと重なっている

筆者は、『さよならララ』に原作がないという事実が、作品の内容と不思議に重なっているように感じます。

ララは、誰もが知っている『人魚姫』の結末を一度経験した人物です。

王子への恋は実らず、泡となって消える。そこまでなら、すでに書かれた物語の通りです。

しかし彼女は、200年後に蘇りました。

ここから先には、彼女が従うべき「原作」がありません。

王子を愛さなければならないという筋書きも、本当の愛を見つけなければ消えるという価値観も、本当に正しいのか分からない。ララ自身が、自分の物語を作り直す段階へ入ったとも考えられます。

視聴者も同じです。

原作本を開いて未来を確認することはできません。ララとともに、何が本当の愛なのか、誰を信じるべきなのか、毎週考えながら進むことになります。

オリジナルアニメであることが、単なる制作形態の違いではなく、「決められた結末から自由になれるのか」という作品の問いに接続している。

ここが、『さよならララ』のとくに美しいところではないでしょうか。

今後の見通し

今後の物語では、ララと茉里の関係が「本当の愛」という言葉をどう変えていくかが焦点になると考えられます。

ルカが過去の王子に似ている以上、恋愛の再挑戦は重要な要素になるでしょう。

一方で、ララを最初に受け入れ、暮らす場所を与えたのは茉里です。

大津家では、茉里の父・誠、兄・祥弥、祖母・江万がララの成長を見守っています。恋愛だけでなく、家族、友情、信頼、居場所といった複数の愛の形が並べられているのです。

そのため、最終的な答えが「王子と結ばれること」だけになる可能性は高くないと筆者は見ています。

むしろ、ララが200年前には気付けなかった愛を、現代の生活の中で一つずつ発見していく物語になるのではないでしょうか。

ただし、完全オリジナルアニメである以上、予想がそのまま当たる保証はありません。

タイトルに含まれる「さよなら」が誰に向けられた言葉なのかも、まだ判断が難しいところです。

過去の王子への別れなのか。

父ローワンや姉たちとの別れなのか。

ララが信じてきた「人魚姫の筋書き」への別れなのか。

それとも、茉里との関係に待つ未来を示しているのか。

答えを先に読める原作がないからこそ、タイトルの意味は最終話まで揺れ続けます。その揺らぎごと楽しむのが、本作に最も合った見方だと思います。


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『さよならララ』の原作情報まとめ

『さよならララ』には、アニメより先に物語が描かれた原作漫画や原作小説はありません。

キネマシトラスが原作とアニメーション制作を担当する、設立15周年記念のオリジナルTVアニメーションです。

アンデルセンの童話『人魚姫』を題材にしていますが、童話をそのままアニメ化した作品ではありません。

泡となって消えた人魚姫ララが約200年後の琵琶湖に蘇り、女子高生ボクサーの大津茉里たちと出会いながら、もう一度「本当の愛」を探す独自の物語が展開されています。

2021年夏ごろに企画が始まり、小出卓史監督、シリーズ構成の川原杏奈、キャラクターデザインの谷紫織を中心に構想が練られました。脚本会議が160回以上行われたことからも、既存原作に頼らず世界観を作り上げた制作過程が見えてきます。

漫画版や小説版が今後発表される可能性はありますが、現時点では公式な原作本として案内された作品はありません。

先の展開を知っている原作読者はいない。ララがどんな愛を見つけ、誰に「さよなら」を告げるのかは、アニメを見届けなければ分かりません。

だからこそ、毎週の一場面、一つの表情、一言のセリフが濃く感じられる。決められた結末のない物語を、ララと一緒に見つけていく作品です。


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その結果、次の要素は削られがちです。

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「あの行動、そういう意味だったのか」と後から腑に落ちる体験は、
原作を読んで初めて得られることが多いです。

とくに完結済み、もしくは終盤に入っている作品ほど、
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「いつか読むつもり」の作品があるなら、先に確保しておくほうが無難です。

よくある質問

『さよならララ』は漫画が原作ですか?

いいえ。漫画を原作とした作品ではなく、キネマシトラスが原作・アニメーション制作を担当するオリジナルTVアニメです。

2026年7月時点で、アニメより先の展開を描いた原作漫画は公式に案内されていません。

『さよならララ』は小説やライトノベルが原作ですか?

小説やライトノベルが原作という情報はありません。

公式スタッフ欄では「原作:キネマシトラス」と記載されており、原作者や原作小説の出版社、刊行情報なども示されていません。

アンデルセンの『人魚姫』が原作ではないのですか?

『人魚姫』は重要な題材・モチーフですが、そのまま映像化した作品ではありません。

泡となった人魚姫が約200年後の琵琶湖に蘇る設定や、大津茉里をはじめとする現代の登場人物、滋賀県大津市を舞台とした物語は『さよならララ』独自のものです。

文:相沢 透

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