『ふつつかな悪女』小説の発売済み最新刊は12巻です。次の13巻は2026年9月30日発売予定で、その前に掌編集1巻も8月31日に予定されています。
アニメから『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』を知って、「原作小説は今何巻まで出ているの?」「最新刊の続きはいつ?」「特装版や書店特典はある?」と気になった方も多いのではないでしょうか。
とくにややこしいのが、原作小説とコミカライズで巻数が異なるうえ、小説12巻には通常版と小冊子付特装版があり、さらに2026年夏にはアニメ放送開始を記念した購入フェアまで実施されたことです。
ここでは中村颯希先生による原作小説を中心に、発売済み全12巻の情報、次巻13巻、掌編集、特装版、アニメイトの復刻特典、コミック版の最新刊まで整理します。
そして後半では、12巻まで読み進めたときに見えてくる玲琳と慧月の関係の変化についても少しだけ触れます。
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『ふつつかな悪女』小説最新刊は12巻!次の13巻はいつ発売?
『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』の原作小説は、2026年8月24日時点で第12巻まで発売済みです。
第12巻は2026年3月31日に一迅社ノベルスから発売されました。著者は中村颯希先生、イラストはゆき哉先生が担当しています。
さらに、発売情報サービスでは第13巻が2026年9月30日発売予定と案内されています。
整理すると、現在の状況は次のとおりです。
- 発売済み最新刊:小説12巻
- 12巻発売日:2026年3月31日
- 次巻:小説13巻
- 13巻発売予定日:2026年9月30日
- 掌編集1巻:2026年8月31日発売予定
- 出版レーベル:一迅社ノベルス
- 著者:中村颯希
- イラスト:ゆき哉
つまり、「ふつつかな悪女 小説最新刊」で探している場合、現時点で手に取れる本編最新巻は12巻です。
ただし、次に発売される関連書籍は13巻ではありません。2026年8月31日に『ふつつかな悪女ではございますが掌編集1 ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』が予定され、その約1か月後となる9月30日に本編13巻が予定されています。
ここは少し間違えやすいところですね。
本編だけを追っているなら「12巻の次は13巻」。一方、シリーズの書籍を刊行順に追うなら、その間に掌編集1巻が入る形になります。
そして12巻には、一迅社の紹介で「クライマックス直前」というかなり重い言葉が添えられています。
……ずっと玲琳の生命力にこちらが救われるように読んできた作品だけに、「クライマックス直前」と言われると、嬉しいというより少し身構えてしまいます。
彼女は笑っている。でも、その笑顔でずっと誤魔化されてきたものがあるんですよね。
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『ふつつかな悪女』小説全巻は何巻まで?1巻から12巻を整理
『ふつつかな悪女』の原作小説は2020年12月28日に第1巻が発売され、2026年3月31日の第12巻まで続いています。
物語は「身体を入れ替えられた二人の姫」という鮮烈な導入から始まりますが、巻を重ねるほど、単純な入れ替わりコメディではなくなっていきます。
1巻|黄玲琳と朱慧月の入れ替わりから始まる
第1巻は2020年12月28日発売。定価は1,320円(税込)です。
次代の妃候補を育てる「雛宮」に集められた五つの名家の姫。そのなかでも「殿下の胡蝶」と呼ばれるほど美しい黄玲琳は、極端に病弱な身体を抱えていました。
そんな玲琳と精神・身体を入れ替えたのが、周囲から「鼠姫」と嫌われる朱慧月です。
普通なら人生を奪われたと絶望してもおかしくありません。
ところが玲琳が真っ先に喜んだのは、慧月の身体が健康だったことでした。
この瞬間だけで、『ふつつかな悪女』という物語が普通の悪女ものではないことが分かります。
玲琳は逆境に強いのではなく、彼女にとって「生きて動ける」というだけで、ほとんどの逆境が幸福に見えてしまう。
……その強さ、笑えるくらいなのに、よく考えると全然笑えないんですよね。
2巻|入れ替わりの正体に気づく人々
第2巻は2021年6月2日発売。定価1,320円(税込)です。
玲琳付きの女官・冬雪が、慧月の身体にいる人物こそ玲琳だと気づきます。
そこから尭明や辰宇たちも、それまで抱えていた違和感の正体へ近づいていきます。
さらに玲琳たちを陥れようとする動きと、その背後にいる人物へ踏み込む巻でもあり、WEB版から大幅な加筆と新エピソードが追加されています。
誰かが「外見」ではなく玲琳本人を見つけてくれる。
その事実が、入れ替わりという仕掛けを単なるギミックから「人は何をもって相手をその人だと認識するのか」という物語へ変えていきます。
3巻・4巻|豊穣祭と南領で二人の関係が変わる
第3巻は2021年11月2日発売、第4巻は2022年4月4日発売。どちらも定価1,320円(税込)です。
3巻では豊穣祭の開催地として、慧月の領地である南領へ向かいます。
ところが儀式への妨害をきっかけに慧月の力が暴走し、二人は再び入れ替わります。さらに邑の民による誘拐まで絡み、玲琳は兄とともに捕虜になる事態へ進みます。
4巻では疫病や襲撃、雲嵐の負傷、慧月への嫌がらせなどが重なり、第二幕が終結します。
ここまで来ると、玲琳と慧月は「入れ替えた側」と「入れ替えられた側」だけでは語れません。
互いの人生へ踏み込んでしまったからこそ、相手が傷つくことが自分の傷になり始める。
このあたりから二人の関係が、静かに逃げ場をなくしていきます。
5巻・6巻|鑽仰礼と五家の雛女たち
第5巻は2022年10月4日発売で定価1,320円(税込)、第6巻は2023年4月4日発売で定価1,430円(税込)です。
舞台となるのは、五家の雛女の序列を決める中間審査「鑽仰礼」。
皇帝や国の重鎮が審査する重大な儀式で、それぞれの雛女が家の期待や自分自身の事情を背負って挑みます。
しかし玲琳自身が狙われ、妨害は命に関わる規模へ発展。6巻では玲琳と慧月が再び入れ替わり、金清佳、藍芳春、玄歌吹らを巻き込みながら事件の背景が明らかになっていきます。
最終的には五家の雛女たちが力を合わせる展開となり、第三幕が終結します。
「ライバル同士が仲間になる」とまとめるだけなら簡単です。
でも、この作品はもっと面倒で、もっと好きです。
互いに家を背負わされ、比較され、疑わされ、それでも最後には「あなたが傷つけられるのは嫌だ」と手を取ってしまう。
その不器用さこそ、雛女たちの関係を特別なものにしています。

7巻|お忍び城下町編
第7巻は2023年10月3日発売、定価1,430円(税込)です。
鑽仰礼を終えた玲琳たちは、慧月が道術使いであることを隠すため、雛宮の外で入れ替わりを解消しようとします。
城下町で落ち合う約束をしますが、誘拐、窃盗、乱闘騒ぎなど次々と事件へ巻き込まれていきます。
緊張の続いた5~6巻に比べると、玲琳、慧月、尭明、莉莉、冬雪、景行たちの日常に近い表情を楽しみやすい巻です。
だからこそ、彼らがいつの間にか「事件を解決するためだけの仲間」ではなくなっていることがよく分かります。
同じ時間を過ごしたいと思える関係になっている。それだけのことが、妙にうれしい。
8巻・9巻|鎮魂祭、皇帝、道術をめぐる第五幕
第8巻は2024年4月2日、第9巻は2024年10月2日発売。通常版はいずれも定価1,430円(税込)です。
皇帝が慧月を監視していることに気づいた玲琳たちは、鎮魂祭に乗じて入れ替わりを解消しようとします。
しかし皇帝から、隣国・丹との国境地域で「慈粥礼」を行うよう命じられ、玲琳と慧月はさらに身動きを取りづらくなります。
9巻では国境沿いの丹關を舞台に、皇帝・弦耀と道術、そして二十五年前から続く因縁へ踏み込みます。
ここまで積み重ねてきた「慧月の力を隠す」という防御の物語から、「慧月自身を認めさせる」という攻めの物語へ変わるのが重要です。
玲琳は慧月を安全な場所へ隠したいのではない。
世界の側に、慧月を見る目を変えさせようとする。
もう、そこまで来てしまったんですよね。
10巻・11巻|金領編と三人の雛女
第10巻は2025年4月2日発売、定価1,430円(税込)。
第11巻は2025年9月30日発売、定価1,540円(税込)です。
10巻から第六幕「絢爛豪華! 金領」編が始まり、金家領の港町・飛州に西琉巴王国第一王子ナディールが訪れます。
黄玲琳、朱慧月、金清佳の三人が国賓を迎える一方、その裏では大きな事件が進行します。
11巻では玲琳、慧月、清佳の三人が事件の黒幕へ近づくため、「天香閣」へ潜入。そこで清佳の幼なじみ・琴瑶との再会も描かれます。
なお11巻の紹介時点で、シリーズは電子書籍を含む累計400万部突破と発表されています。
最初は玲琳と慧月という二人の物語だったはずなのに、いつしか「傷ついてきた女の子同士が、お互いの人生を見捨てない物語」へ広がっている。
この変化はかなり大きいと思います。
12巻|最新刊は「雨の黄家帰省」編
小説最新刊となる12巻は2026年3月31日発売。通常版は定価1,430円(税込)です。
金領での事件を終え、玲琳たちは帰路につきます。
しかし玲琳の体調を心配する慧月は、「気が枯渇して入れ替わりを解消できない」と嘘をつきます。
そこから一行は玲琳の故郷である黄領へ寄り道することになり、第七幕「雨の黄家帰省」編が始まります。
黄家で慧月が目にするのは、玲琳の両親と、彼女が育ってきた環境です。
そして物語は、これまで何度も描かれてきた玲琳の「死を恐れない強さ」を、別の角度から見つめ直していきます。
一迅社は12巻を「クライマックス直前」と紹介しています。
これ、かなり重いです。
ずっと「鋼メンタル」として描かれてきた玲琳ですが、慧月だけは、その強さを手放しで褒められなくなっている。
玲琳が死を怖がらないことを「立派」で終わらせず、その横で必死に生へ引き戻そうとする慧月を置く。
12巻は、ここまで続いた物語だからこそ成立する巻だと思います。
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『ふつつかな悪女』小説の特典は?9巻・12巻特装版を確認
『ふつつかな悪女』の小説には、通常版とは別に小冊子付特装版が発売された巻があります。
とくに確認しておきたいのが9巻と12巻です。
9巻特装版は64ページ小冊子付き
2024年10月2日に発売された第9巻には、小冊子付特装版があります。
価格は1,980円(税込)で、ALL書き下ろし&描き下ろしの64ページ小冊子が付属しました。
小冊子には、中村颯希先生による玲琳と慧月の初めての出逢いを描くエピソード「幸か不幸か」を収録。
さらに、ゆき哉先生の描き下ろしイラストや、コミカライズを担当する尾羊英先生による出張版も収録されています。
本編だけ追う場合は通常版でも物語そのものは読めます。
ただ、玲琳と慧月の関係性を追っている読者にとって、「二人の最初の出逢い」という題材はかなり大きい。
今の二人を知ったあとで「最初」を見る。
それだけで、何気ない距離や言葉の意味が変わって見えるんですよね。
12巻特装版は50ページ超の「慧月回」
最新刊12巻にも、2026年3月31日に小冊子付特装版が発売されています。
価格は1,980円(税込)。
こちらの小冊子では、中村颯希先生による50ページ超の書き下ろしが収録され、内容はまるごと慧月に焦点を当てたものと紹介されています。
さらに、ゆき哉先生による描き下ろしのアニメ収録レポ漫画も収録されています。
通常版の12巻が「玲琳を生かしたい慧月」を強く感じさせる内容になっているだけに、このタイミングで慧月へ深く踏み込む特典が用意されたことには意味を感じます。
本編では強い言葉や怒りとして表に出やすい慧月ですが、その感情を細かくほどいていくと、玲琳への恐怖に近いほどの心配が見えてくる。
怒っているんじゃない。
怖いんだよね。玲琳が、自分の知らないところで当たり前みたいに死を受け入れてしまうことが。

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アニメ放送開始記念の復刻特典は何だった?
2026年にはテレビアニメの放送開始に合わせて、全国アニメイトとアニメイト通販で原作小説・コミックを対象としたフェアも行われました。
フェアの開催期間は2026年7月10日から8月16日までです。
そのため2026年8月24日時点では、記載されている開催期間はすでに終了しています。
期間中は、対象商品を1冊購入するごとに「復刻特典:複製ミニ色紙」が1枚配布されました。
絵柄は全6種で、種類を選ぶことはできない方式です。
対象となった小説は1巻から12巻。コミックは1巻から10巻でした。
さらに、小説対象商品でもらえる【A】と、コミック対象商品でもらえる【B】のポイントレシートをそろえることで、連動購入特典が用意されていました。
特典は、中村颯希先生書き下ろしSS「この体ときたら(黄 玲琳の場合)」入りB6サイズ4ページリーフレットです。
通販の場合は、小説AとコミックBから各1点を連動で購入する条件が案内されていました。
ただし、通販ではフェア情報が商品ページに掲載されている商品だけが対象で、特典はなくなり次第終了とされています。
開催期間中であっても在庫終了の可能性がある形式だったため、過去のフェア情報を見て現在も付属すると判断するのは避けたほうがよいでしょう。
このほか販売店ごとに独自特典が設定されるケースもあります。
たとえば漫画全巻ドットコムでは、過去に原作小説7巻発売記念として限定4連クリアしおり付きセットが案内されていました。
ただし、こうした店舗特典は実施時期や在庫状況によって変化します。
現在購入できる商品に何の特典が付くかは、購入時点の商品ページで確認するのが確実です。
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小説だけじゃない?コミック最新刊は10巻
「ふつつかな悪女 最新刊」で検索するときに注意したいのが、小説とコミックで最新巻が違うことです。
2026年8月24日時点では、コミカライズ版の発売済み最新刊は第10巻。
発売日は小説12巻と同じ2026年3月31日です。
さらに、コミック11巻は2026年9月30日発売予定と案内されています。
つまり現状は、
- 原作小説:12巻まで発売済み、13巻が2026年9月30日予定
- コミック:10巻まで発売済み、11巻が2026年9月30日予定
という状態です。
どちらも次巻の発売予定日が同じため、検索結果だけを見ると巻数を取り違えやすい点には注意が必要でしょう。
コミック版は尾羊英先生が漫画を担当し、中村颯希先生が原作、ゆき哉先生がキャラクター原案としてクレジットされています。
電子版については、巻によって電子限定の描き下ろしマンガや描き下ろし特典が案内されているものもあります。
紙版の特装版・書店特典と電子限定特典は同じものではないため、「特典目当て」で選ぶ場合は版の確認も必要です。

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『ふつつかな悪女』13巻の前に掌編集1巻も発売予定
本編の次巻だけを待っていると見落としやすいのが、2026年8月31日発売予定の掌編集です。
発売情報では、『ふつつかな悪女ではございますが掌編集1 ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』が本編13巻より先に予定されています。
本編12巻が2026年3月31日、掌編集1巻が8月31日、13巻が9月30日という順番です。
したがって「シリーズの新刊」という意味では掌編集が先ですが、「本編小説の最新巻」という意味では現在12巻、次が13巻となります。
この区別は検索するときに意外と大切です。
シリーズ作品では、本編とは別に短編集や掌編集が発売されると、「13巻が出たのか」「12巻の次はどれなのか」が検索結果だけでは分かりにくくなります。
本編を順番通り読みたいだけなら、1巻から12巻まで読み、続いて13巻へ進めば問題ありません。
一方で、キャラクター同士の細かな関係や、本編では拾い切れない日常まで追いたい場合、掌編集はかなり気になる存在になります。
『ふつつかな悪女』って、大事件そのものより、その事件のあとに誰が誰を見ていたのかが妙に刺さる作品なんですよね。
だから短いエピソードほど危ない。
何でもない一言のほうが、長い本編より逃げ場なく感情を突いてくることがあるので。
12巻まで読むと見える、玲琳と慧月の関係は何が変わった?
ここからは、12巻までの紹介情報を踏まえた筆者の考察です。
表面的に見ると、『ふつつかな悪女』は「最悪の入れ替わりから始まった二人が、やがて大切な友人になる物語」と説明できます。
綺麗ですよね。
でも、僕はもう、それだけでは足りないと思っています。
最初に身体を入れ替えた慧月は、玲琳の人生を奪おうとしました。
ところが物語が進むにつれ、その慧月が今度は誰よりも玲琳の「生」を手放さなくなる。
12巻では、その構図がほとんど反転しています。
玲琳は昔から死と隣り合わせで生きてきたため、自分の死をかなり淡々と受け止めます。
これは長い間、「鋼のメンタル」「逆境を楽しむ玲琳らしさ」として魅力的に描かれてきました。
でも、12巻の慧月はそこに頷いてくれない。
玲琳の体調を心配し、入れ替わりを解消できないと嘘までついて、彼女を休ませようとする。
ただの優しい嘘に見えます。
でも僕には、かなり切迫した行動に見えるんです。
慧月は玲琳の「大丈夫です」を信用できなくなっている。
正確には、玲琳が嘘をついていると思っているわけではないでしょう。
もっと厄介です。
玲琳本人が本気で「大丈夫」だと思ってしまうことを知っている。
自分の生命を削ることを犠牲だと思わず、死が近づいても、それを特別な不幸として扱わない。
だから慧月は、玲琳自身の判断より先に玲琳を守ろうとしてしまう。
これ、友情という言葉だけでは少し軽いんですよね。
「健康な体がうらやましい」から始まった物語の反転
1巻の玲琳は、慧月の身体へ入ったとき、その健康さを喜びました。
一方、12巻まで来ると、慧月は玲琳の身体と人生を知りすぎています。
玲琳がどれほど死に慣れているのか。
その平然とした表情の裏に、どれだけ異常な日常が積み重なってきたのか。
昔の慧月なら、玲琳の完璧さや恵まれた立場を見ていたでしょう。
でも今の慧月は違う。
彼女が見ているのは「殿下の胡蝶」ではなく、その肩書きの下で、痛みや恐怖を日常として処理してきた一人の女の子です。
それを知ってしまったから、もう放っておけない。
人を本当に知るということは、その人の美しいところだけではなく、その人自身が問題だと思っていない傷まで見えてしまうことなのかもしれません。
綺麗な友情というより「あなたに生きていてほしい」という執着
玲琳と慧月の関係を「互いを認め合った友情」とまとめれば、とても綺麗です。
でも、その言葉で12巻の慧月まで包んでしまうと、大事なものがこぼれる気がします。
慧月はもう、玲琳の生き方を尊重するだけではいられない。
玲琳が「これでよい」と言っても、それを認められない。
相手の選択を尊重することだけが愛情なら、慧月の行動は少し踏み込みすぎています。
それでも止める。
嘘までつく。
玲琳本人が死を受け入れていても、自分は受け入れない。
その瞬間、慧月の感情は「優しさ」から少しはみ出しています。
ほとんど執着なんですよ。
でも、この物語では、その執着がどうしようもなく救いに見える。
玲琳に足りなかったのは「死を恐れる心」ではなく、玲琳以上に玲琳の死を恐れてくれる他人だったのかもしれない。
そう考えると、1巻と12巻の距離がものすごく遠く感じられます。
最初に玲琳の身体を奪った少女が、今度は玲琳の身体を誰より守ろうとしている。
もう、しんどすぎる。
12巻「雨の黄家帰省」は玲琳の強さを疑う物語なのかもしれない
玲琳の強さは、このシリーズ最大の魅力の一つです。
絶望的な状況でも楽しみを見つけ、他者へ手を差し伸べ、困難すら前向きに突破してしまう。
でも、本当にそれだけだったのか。
黄家へ帰り、玲琳の両親や育った環境へ触れる12巻は、玲琳という人物の強さがどう形成されたのかを問い直す章に見えます。
強いから死を恐れないのか。
それとも、死が近すぎる環境で育ったから、恐れることをやめるしかなかったのか。
この二つは似ているようで、かなり違います。
そして慧月は、おそらくその違いを誰より敏感に感じている。
だから玲琳本人が「平気です」と笑うほど、慧月のほうが苦しくなる。
笑顔の玲琳と、それを見て安心できない慧月。
大きな泣き顔や叫びではなく、この小さな温度差に二人の年月が詰まっているように思います。
どうか最後まで、慧月には玲琳の生を諦めないでいてほしい。
玲琳にもいつか、「死ぬのは怖い」と言える日が来てほしい。
死を恐れることさえ、この少女にとってはひとつの救いだと思うから。
『ふつつかな悪女』最新刊・全巻・特典情報まとめ
『ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』の原作小説は、2026年8月24日時点で12巻まで発売されています。
最新刊12巻は2026年3月31日発売。通常版に加え、中村颯希先生による50ページ超の慧月回などを収録した小冊子付特装版も発売されました。
次の本編13巻は2026年9月30日発売予定です。
その前の2026年8月31日には掌編集1巻も予定されているため、シリーズ全体の刊行を追う方は見落とさないようにしたいところです。
また、小説9巻には64ページ小冊子付特装版があり、玲琳と慧月の初めての出逢いを描いた書き下ろしエピソードなどが収録されました。
2026年7月10日から8月16日には、アニメ放送開始記念として全国アニメイト・通販で復刻特典フェアも開催され、小説1~12巻が対象となっていました。
コミック版については10巻まで発売済みで、11巻は2026年9月30日発売予定です。
「最新刊」が小説なのかコミックなのかで巻数が違うので、購入前には媒体を確認しておくと分かりやすいでしょう。
そして物語そのものは、12巻で「クライマックス直前」とされています。
入れ替わりから始まった玲琳と慧月が、ここまで来て「相手に生きていてほしい」というところへたどり着いた。
13巻で二人がどこへ向かうのか。
結末を急いで知りたい気持ちもあります。
でも同じくらい、この二人の時間が終わってほしくない。
その矛盾を抱えたまま、次のページを待ちたいと思います。
📚 アニメの続き、気になったまま止まっていませんか
「この先どうなるかは分かっているつもりだけど、
細かいところまでは知らないまま」そう感じた作品ほど、原作を読むと印象が変わることがあります。
とくにブックライブの初回特典は、原作に手を出すか迷っている層にかなり寄せた設計です。
- ・初回ログイン時に 最大70%OFFクーポン が配布される
- ・試し読みが多く、合わなければ買わない判断がしやすい
- ・PayPay、LINE Payなど普段使いの決済に対応
- ・まとめ買い前提でも本棚管理がしやすい
「原作は高いから後回し」という理由は、少なくとも初回では成立しにくい条件です。
💡 原作を読むと、アニメで分からなかった理由が見えてくる
アニメは分かりやすさとテンポを優先します。
その結果、次の要素は削られがちです。
- ・キャラクターの判断に至るまでの思考過程
- ・後半展開につながる伏線や説明
- ・感情表現の行間や余白
「あの行動、そういう意味だったのか」と後から腑に落ちる体験は、
原作を読んで初めて得られることが多いです。とくに完結済み、もしくは終盤に入っている作品ほど、
先に原作で全体像を把握したほうが満足度が高くなる傾向があります。
📣 よくある利用者の反応
- 「割引が大きく、迷っていた巻まで一気に買えた」
- 「アニメだけでは理解できなかった部分が整理できた」
- 「電子書籍でも続刊管理が意外と快適だった」
⚠️ 最大70%OFFクーポンは初回登録時のみ配布されます
迷っている間に失効するタイプの特典なので、
「いつか読むつもり」の作品があるなら、先に確保しておくほうが無難です。
よくある質問
『ふつつかな悪女』の小説は現在何巻まで発売されていますか?
2026年8月24日時点では、原作小説は第12巻まで発売済みです。12巻の発売日は2026年3月31日で、一迅社ノベルスから刊行されています。
『ふつつかな悪女』小説13巻の発売日はいつですか?
発売情報では、第13巻は2026年9月30日発売予定と案内されています。
なお、その前となる2026年8月31日には『ふつつかな悪女ではございますが掌編集1 ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~』も発売予定です。発売予定は変更される可能性もあるため、購入時には最新の商品情報を確認してください。
『ふつつかな悪女』12巻には特装版がありますか?
あります。2026年3月31日に通常版と小冊子付特装版が発売されました。
特装版は定価1,980円(税込)で、中村颯希先生による50ページ超の書き下ろし「慧月回」と、ゆき哉先生による描き下ろしのアニメ収録レポ漫画などが収録されています。



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