アニメ『正反対な君と僕』谷くん役の声優は誰?落ち着いた演技の魅力

アニメ『正反対な君と僕』で谷くんこと谷悠介を演じる声優は、坂田将吾さんです。

坂田将吾さんの出演は2025年7月6日に発表されました。2026年1月11日から3月29日まで放送された第1期全12話に続き、7月5日から放送中の第2期でも谷役を続投しています。

この記事ではプロフィールを並べるだけでなく、第1期の具体的な場面、本人の公式コメント、プレスコ収録の特徴、第2期で変化した谷くんの声まで整理します。

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『正反対な君と僕』谷くん役の声優は坂田将吾|発表日と放送時期

『正反対な君と僕』の谷くん役を担当しているのは、青二プロダクション所属の声優・坂田将吾さんです。

キャスト情報が正式に発表されたのは2025年7月6日。PV第2弾の公開と同時に、鈴木役を鈴代紗弓さん、谷役を坂田将吾さん、劇伴音楽をtofubeatsさんが担当すると発表されました。

放送状況を時系列で整理すると、次のとおりです。

項目 日程・内容
谷役のキャスト発表 2025年7月6日
第1期放送開始 2026年1月11日
第1期最終話 2026年3月29日・第12話
第1期話数 全12話
第2期放送開始 2026年7月5日
第14話放送 2026年7月12日
放送枠 MBS・TBS系全国28局ネット、毎週日曜午後5時
最速配信 ABEMA・Prime Video、毎週日曜午後5時30分

2026年7月13日時点では、第2期の第14話「冬の夜のジレンマ」まで放送されています。したがって、谷くん役について「どのような演技が期待されるか」と予想する段階はすでに終わり、第1期から第2期へ声がどう変化したかを実際の放送から検証できる段階です。

谷悠介はどのようなキャラクター?

公式サイトでは、谷悠介は「物静かだけど自分の意見をはっきり言える男子」と紹介されています。

いつも軽い調子で話しかけてくる鈴木に対し、一見すると素っ気なく感じられる返事をするものの、鈴木のことを嫌っているわけではありません。むしろ、相手に気に入られるための言葉を足さず、自分が考えたことをそのまま返す人物です。

ここが、谷くんを演じる難しさでしょう。

単に声を低くし、感情を抑えるだけでは「鈴木に興味がない男子」に聞こえてしまいます。一方で、最初から優しさを分かりやすく乗せすぎれば、鈴木が短い返事の意味を何度も考える本作らしい揺れが失われます。

谷くんに必要なのは、無感情な声ではありません。

言葉は淡々としているのに、相手を雑には扱っていないと分かる声です。第1期を通して見ると、坂田将吾さんはこの微妙な境界を、声量よりも間、語尾、呼吸の速度で表現していました。


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谷くん役・坂田将吾のプロフィールと代表作

坂田将吾さんは1月23日生まれ、熊本県出身の男性声優です。

所属する青二プロダクションの公式プロフィールでは、趣味として読書、とくにラブコメ作品とアニメ鑑賞を挙げています。谷役の発表時にも、坂田さんは原作が「ジャンプ+」で連載を開始した当初から読んでいたと明かしており、作品を知ったうえでオーディションに参加していました。

主な出演作には、次のような作品があります。

  • 『チェンソーマン』早川アキ
  • 『スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険』ジョニィ・ジョースター
  • 『Fairy蘭丸~あなたの心お助けします~』阿以蘭丸
  • 『治癒魔法の間違った使い方』兎里健
  • 『ブルーアーカイブ The Animation』先生
  • 『いずれ最強の錬金術師?』タクミ・イルマ
  • 『正反対な君と僕』谷悠介

代表作だけを見ると、低音の青年や冷静な人物を得意とする声優という印象を持つかもしれません。

ただし、谷くん役を『チェンソーマン』の早川アキと同じ方向の芝居だと考えるのは適切ではありません。

早川アキは、緊張感のある環境で感情を抑え、痛みや使命を内側に抱える人物です。一方の谷くんは、日常の会話を自然体で受け止めながら、自分でも十分に自覚していない感情を少しずつ育てていきます。

同じ静かな声でも、その沈黙が背負うものは大きく異なります。

早川アキ役で語っていた「自然な会話」との共通点

坂田将吾さんは2022年11月17日に公開された『チェンソーマン』早川アキ役のインタビューで、相手との現実的な距離を意識し、必要以上に声を張ったり言葉を強調したりしない、自然な発話を大切にしたと語っています。

これは早川アキ役についての発言であり、そのまま谷役の演技方針を説明するものではありません。

それでも、相手のセリフを受けてから話すことや、キャラクターがその場で感じたことを自然な音量で返すことは、谷くんの会話にも通じています。

谷くんは名言を言おうとして話しているわけではありません。

本人にとっては普通の返事なのに、鈴木にとっては一日中思い返してしまうほど大きな言葉になる。この無自覚な落差を成立させるには、「格好いいセリフ」として強調しすぎない演技が必要です。

坂田さんの谷くんは、決めぜりふを決めぜりふらしく飾りません。

さらりと置かれた言葉が、少し遅れて胸へ届く。私はそこに、この配役の明確な強みを感じました。

※画像はAIによるイメージ

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坂田将吾の谷くん役は何が魅力?第1期の演技を場面別に分析

第1期全12話を通して分かったのは、坂田将吾さんが谷くんを「最初から完成されたクール男子」として固定していないことです。

第1話では他人との間に一定の距離を置いていた声が、鈴木との会話を重ねるにつれてわずかに柔らかくなります。

変化は大きくありません。

けれど、大きくないからこそ、恋人になった後の短い相づちや名前の呼び方が妙に近く聞こえる。ここでは、谷くん役の特徴が表れた具体的な場面を見ていきます。

第1話「正反対な君」|冷たさではなく戸惑いを残した声

第1話では、谷が下校中に鈴木の手を握った翌日、クラスメイトの前で関係を否定されたと受け取り、「昨日のことは忘れて」と伝えます。

公式あらすじだけを読むと、谷が鈴木を突き放す場面にも見えるでしょう。

しかし、坂田将吾さんの演技には、怒りをぶつける強さよりも、自分の中で結論を出してしまった人の静けさがありました。

声を荒らげないため、谷の傷つき方は表面へ飛び出しません。

その代わり、返事が短く閉じられることで、「これ以上踏み込まない方がいい」と谷自身が会話を終わらせようとしていることが伝わります。

ここで最初から寂しさを強く出していたら、谷の心情は分かりやすくなります。

ただ、その演技では鈴木が「谷は何を考えているのか」と迷う余地が減ってしまう。坂田さんは感情を隠すのではなく、谷が自分の中で処理しようとする速度を声へ落とし込んでいました。

同じ第1話の後半では、鈴木が勇気を出して気持ちを伝え、二人の関係が動き始めます。

この場面でも、谷の声は突然明るくなりません。それでも返答の硬さが少しほどけ、鈴木の言葉を拒まず受け止めていることが分かる。

私は、この「変わったと断言できないほどの変化」が、谷くんらしさを守った第1話の重要な演技だったと考えています。

第3話「カワイイとカッコイイ」|言葉の意味を本気で考える谷

第3話では、鈴木から「カワイイ」と言われた谷が、その言葉の意味や、鈴木が考える「カッコイイ」との違いを悩み始めます。

谷は恋愛経験の豊富な男子として、鈴木が喜ぶ答えを即座に返すわけではありません。

相手が使った言葉をそのまま受け流さず、自分の中で定義し直そうとする。この面倒なくらいの真面目さが、谷悠介というキャラクターの面白さです。

AnimeJapan 2026の公式イベントで、坂田さん自身も第3話を印象的な回として挙げています。

坂田さんは、鈴木が「可愛いとは何か」と問われた際に「愛しいということ」と答える言語化の速さに注目し、自身の中でも「可愛い」と「愛しい」が結び付くようになったと振り返りました。

この回の谷は、普段より会話の中で考え込む時間が増えます。

坂田さんは、その思考を分かりやすい独り言で説明するのではなく、返答までの呼吸や言葉の探し方で見せていました。

谷くんは察しがよい人物ではありません。

ただし、分からないことを分からないまま放置する人物でもない。鈴木の言葉を理解しようと考える時間そのものが、谷なりの好意として聞こえてきます。

第8話「今年の秋は…」|何気ない一言を名場面にした演技

第8話では、制服デートや鈴木の家で過ごす時間を通じて、二人の距離がさらに縮まります。

この回でとくに印象的なのが、谷が鈴木へ伝える「同じ空気に触れるたび今日を思い出すと思う」という言葉です。

2026年6月19日に行われた第13話先行上映会では、鈴代紗弓さん、坂田将吾さん、楠木ともりさんの3人がそろって、この第8話の場面を好きなシーンとして選びました。

坂田さんは、何気ない瞬間が長く記憶に残ることの美しさを感じたと説明しています。

このセリフは、演じ方によっては非常に詩的で、完成された口説き文句のように聞こえます。

ところが坂田さんの谷は、相手を感動させようとする力を過剰に込めません。

谷にとっては、自分の中に生まれた感覚を、そのまま鈴木へ説明しているだけだからです。

声の高さや音量を急に変えず、会話の延長として渡す。

だからこそ鈴木だけでなく、視聴者にも少し遅れて意味が届きます。胸を打つ言葉なのに、本人は格好をつけていない。この無自覚さこそ、谷くんの「天然イイ男」と呼ばれる部分でしょう。

第12話「ほいっぽ」|呼び方に表れる二人の距離

第12話では、鈴木が学校で谷から「鈴木さん」と呼ばれることに、少し寂しさを覚えます。

横浜デートや初キスの機会も描かれ、二人の関係が第1話からどれほど進んだのかを確認できる第1期最終話です。

この回で注目したいのは、坂田さんが単純に甘い声へ切り替えていない点です。

谷の話し方は基本的に変わりません。

それでも、鈴木の反応を待つ時間、相手へ顔を向けてから話すタイミング、返事の角の取れ方によって、第1話より明らかに近い関係へ聞こえます。

恋人になれば、すぐに呼び捨てへ変わるとは限りません。

むしろ谷のような人物にとって、長く使ってきた呼び方を変えることは、感情を口にする以上に難しい可能性があります。

第12話の「鈴木さん」は距離の象徴であると同時に、谷が鈴木を一人の人間として丁寧に扱ってきた歴史でもある。

だからこそ、呼び方が変わるかどうかだけでなく、同じ呼び方がどのような響きへ変化したかを聞く価値があります。


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公式発言から分かる谷くん役の演技設計|プレスコの「間」が重要

坂田将吾さんの谷役を「落ち着いた声で合っている」という感想だけで終わらせると、本作の収録方法に隠れた工夫を見落とします。

『正反対な君と僕』では、先に音声を収録し、その音声に合わせて映像を作るプレスコ形式が採用されました。

2025年12月21日に丸の内ピカデリーで行われた第1話先行上映会の公式レポートでは、坂田さんが谷を演じる際に、発言や行動の前に「今、何を考えているのか」を意識し、映像の中と同じ時間の流れを感じながら演じたと説明しています。

さらに監督から、尺は後から調整するため自由に演じてよいと伝えられ、セリフ以外の間も使って表現したと明かしました。

これは谷くん役を考えるうえで、かなり重要な証言です。

通常のアフレコでは、すでに決められた映像の口の動きや尺に声を収める必要があります。

一方、プレスコでは役者が自然に考え、息を吸い、返事をするまでの時間を先に作り、その芝居へ映像側を合わせられます。

谷は短いセリフが多いキャラクターです。

だからこそ、鈴木に話しかけられてから答えるまでの一秒未満の揺れが、セリフそのものと同じくらい大切になる。

谷の沈黙が空白ではなく思考として聞こえる理由には、坂田さんの演技だけでなく、プレスコを生かした制作方法も関係しているのです。

坂田将吾は谷くんをどう捉えていた?

キャスト発表時、坂田さんは谷について、人の心の細かな動きに疎く、どこか自分だけで世界を完結させている人物だと捉えていました。

そして鈴木と出会ったことで、谷がどう変化するのかを表現したいとコメントしています。

この発言は、第1期を見終えた後に読み返すと、より具体的に感じられます。

第1話の谷は、相手の反応から複数の可能性を想像するより、自分の中で一つの結論を出し、その結論に従って身を引こうとします。

しかし鈴木との交際が始まると、相手がなぜそう考えたのかを尋ね、自分の受け取り方も言葉にするようになる。

谷は別人になるわけではありません。

自分の中だけで完結していた思考に、鈴木という他者の視点が少しずつ入ってくるのです。

AnimeJapan 2026のステージでも、坂田さんは当初、真っ白な状態で谷を演じようと考えていたものの、鈴木と接することで谷自身に色が付き、表情や会話のニュアンス、声のトーンが少しずつ柔らかくなる感覚を持って演じたと振り返っています。

これは筆者の印象だけではありません。

谷の声が徐々に柔らかくなることは、演者自身が意識して設計した変化だったと確認できます。

※画像はAIによるイメージ

鈴木役・鈴代紗弓との対比も演技の一部

谷くんの声は、坂田将吾さん単独で成立しているわけではありません。

鈴木役の鈴代紗弓さんは、心の中で考えが次々とあふれるモノローグ、友人と話すときの明るさ、谷の前で緊張する声を細かく演じ分けています。

第1話先行上映会でも鈴代さんは、モノローグ、友人との会話、谷との会話ではテンションや空気感が異なるため、監督や音響スタッフと調整したと説明しました。

鈴木の声が大きく揺れるほど、谷の小さな変化が目立ちます。

ただし、谷が一定の声を出し続けるだけでは会話になりません。

鈴木の勢いに少し押される。

予想外の言葉に返答が遅れる。

鈴木が不安になった瞬間には、いつもより言葉をはっきり届ける。

坂田さんの演技では、谷自身が大きく動くのではなく、鈴代さんの芝居を受けた結果として声の輪郭が変わっています。

この「聞く演技」があるから、鈴木は谷の前で少しずつ本音を出せるようになる。

私は、谷くん役の最大の魅力は低音ではなく、相手の言葉を受けてから返す誠実さが聞こえることだと考えます。


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『正反対な君と僕』第2期で谷くんの声はどう変わった?

『正反対な君と僕』第2期は2026年7月5日、第13話「クリスマスイヴ」から始まりました。

物語上では、歩道橋での告白から半年が経過しています。鈴木と谷は初めて二人で過ごすクリスマスイブにケーキ作りへ挑戦し、再び初キスの機会を迎えました。

第1期序盤と比べると、第13話の谷は鈴木と同じ空間にいることへ過度に緊張していません。

会話のテンポが自然につながり、鈴木の突発的な反応にも、一度受け止めてから自分の言葉を返せるようになっています。

それでも、急に饒舌な恋人になったわけではない。

真剣にケーキを作る姿や、鈴木との距離が縮まる場面でも、谷の基本的な落ち着きは保たれています。

ここで声質まで劇的に変えてしまえば、視聴者には別のキャラクターに聞こえるでしょう。

坂田さんは声の高さを変えるのではなく、息を詰めずに話せる時間を増やすことで、谷が鈴木との関係に安心し始めたことを表現しているように感じました。

第2期初回は、谷が「鈴木を好きになった人物」から、「鈴木と一緒に過ごすことが日常になりつつある人物」へ移った回でもあります。

恋が始まった瞬間より、その恋が生活へなじんでいく過程の方が、演技の変化は見えにくい。

だから面白いんです。

大きな告白より、買い物中の返事、ケーキ作りの相談、隣に立つときの呼吸に、半年分の関係が染み込んでいます。

第14話時点では谷だけが物語の中心ではない

2026年7月12日に放送された第14話「冬の夜のジレンマ」は、冬休みに入った山田と西の関係を中心に描くエピソードです。

『正反対な君と僕』は鈴木と谷だけの恋愛作品ではなく、東と平、山田と西、周囲の友人たちがそれぞれ異なる方法で他人との距離を考える群像劇でもあります。

そのため、第2期の谷役を評価する際も、毎回の出番の多さだけで判断するのは難しいでしょう。

鈴木と谷が安定した関係へ近づいたからこそ、二人が友人の変化をどう見守るか、クラスの空気の中で谷がどのような位置へ変わっていくかも重要になります。

谷は第1話当初、世界を自分の中で完結させやすい人物でした。

ところが第1期を経て交友関係が広がり、第12話の公式あらすじでも、その変化が明確に示されています。

第2期では恋人としての声だけでなく、友人として誰かの話を聞く声にも注目したいところです。

視聴者の反応はどうだった?

2026年3月29日のAnimeJapan公式ステージレポートでは、第1期放送中、作品名のハッシュタグがXで毎週トレンド入りしていたと紹介されています。

坂田さんも投稿を確認し、視聴者が鈴木と谷の関係に反応している様子をうれしく見ていたと話しました。

ただし、トレンド入りは作品への投稿量を示すものであり、谷役の演技が全員から同じように評価されたことを意味するわけではありません。

声が想像より低いと感じた人もいれば、谷の落ち着きに合っていると感じた人もいるでしょう。

それでも、第1期終了後すぐに第2期が発表され、7月から放送が始まったことは、作品を継続して見たい視聴者へ早い段階で次の展開を提示した動きとして注目できます。


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坂田将吾が谷くん役に合う理由と原作で深まる声の余白

ここからは、第1期と第2期序盤を踏まえた筆者の評価です。

坂田将吾さんが谷くん役に合っている最大の理由は、感情を小さく演じられるからではありません。

キャラクターが考える時間を、視聴者に待たせることができるからです。

谷くんは返事が遅いだけの人物ではありません。

相手に合わせた正解を急いで返すのではなく、自分の中で納得できる言葉を探してから話します。

その姿勢は、ときに不器用で、ときに鈴木を不安にさせます。

しかし、谷の言葉に取り繕った印象がないからこそ、鈴木は短い一言を信じられる。

坂田さんの声には、セリフを美しく聞かせる技術だけでなく、そこへたどり着く前の思考があります。

プレスコによって生まれた自由な間、鈴代紗弓さんの芝居を受ける呼吸、関係が深まるにつれて少しずつ丸くなる語尾。

これらが重なることで、谷の静けさは「何もない静けさ」ではなくなりました。

私は第1期を見始めた頃、谷の声は大きく変化しないだろうと思っていました。

ところが第12話から第13話へ続けて聞くと、音の高さは近いままなのに、第1話の谷より人との間にある壁が薄く感じられる。

声が変わったというより、声の届く範囲が広がった。

この変化は、坂田さんがキャスト発表時に語っていた「鈴木と出会い、谷がどう変化するか」という演技の狙いが、実際の放送で形になったものだと考えられます。

原作漫画を読むとアニメの「間」を自分で組み立てられる

アニメから作品を知った方は、原作漫画を読むことで谷くんの声をもう一度違う角度から楽しめます。

原作は「少年ジャンプ+」で2024年まで連載され、コミックス全8巻で完結しています。最終巻は2025年3月4日に発売され、最終回後を描いた番外編も収録されました。

コミックスには、連載時のカラーページだけでなく、カバー下や空きページの描き下ろしイラスト、巻末のレポート漫画など、本編以外の情報も収録されています。

こうした要素は、アニメの限られた放送時間では同じ形で扱えません。

とくに谷くんは、自分の感情を長い独白で説明する人物ではないため、視線、顔の角度、コマとコマの空白が心情を読む手掛かりになります。

アニメでは、坂田将吾さんと演出側が沈黙の長さを決めます。

原作では、その沈黙を読者自身が決められる。

ページをすぐにめくることも、谷の表情を見たまま数秒止まることもできます。

アニメで聞いた谷の一言を、原作のコマで読み直してみる。

すると、坂田さんがどの感情を声へ乗せ、何を説明せずに残したのかが見えてきます。

逆に原作を先に読むと、自分が想像していた沈黙とアニメの間が違うことにも気づくでしょう。

その差は正解と不正解ではありません。

一つの短い返事に、複数の読み方が残されていた証拠です。

今後は「鈴木さん」の呼び方と友人への声に注目

第2期で筆者が注目しているのは、谷が鈴木を呼ぶときの声と、鈴木以外の友人へ話すときの違いです。

第1期では、谷の交友関係が少しずつ広がりました。

恋人との会話だけでなく、クラスメイトの冗談へどう反応するか、友人の悩みをどの程度察するかによって、谷が自分だけで完結していた世界から外へ出ていることが伝わります。

鈴木への呼び方が変わるかどうかは、分かりやすい注目点です。

ただ、名前そのものより先に、呼ぶ直前の迷いが減ったり、返事が自然に重なったりする可能性もあります。

坂田さんの演技は、派手な変化より、こうした日常会話の更新に向いています。

第2期で谷がどこまで柔らかくなるのか。

それでも変わらず残る谷らしさは何なのか。

全部を先に答えてしまうより、原作の表情とアニメの声を往復しながら、自分で境界線を見つける方が、この作品はきっと楽しい。

谷くんの言葉は短い。

けれど、短いからこそ、聞く側の感情が入る場所が残されています。


まとめ

アニメ『正反対な君と僕』で谷くんこと谷悠介を演じる声優は、青二プロダクション所属の坂田将吾さんです。

キャストは2025年7月6日に発表され、第1期は2026年1月11日から3月29日まで全12話が放送されました。第2期は7月5日に始まり、7月13日時点では第14話まで放送されています。

坂田さんは、谷の言葉を単なる低音のクールボイスとして処理していません。

第1話の閉じた声、第3話で言葉の意味を考える間、第8話の何気ない一言、第12話から第13話へ続く距離の変化を通じて、鈴木との関係によって谷の声が少しずつ柔らかくなる過程を表現しています。

本人も、谷が鈴木と出会うことで変化する姿や、声のトーンが徐々に柔らかくなることを意識して演じたと説明しています。

谷くん役の魅力を一言で表すなら、静かな声そのものではありません。

何も言っていない時間にも、谷が考えていることを感じられる演技です。

第2期では恋人としての鈴木への声に加え、広がった友人関係の中で谷の話し方がどう変わるのかにも注目したいところです。


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よくある質問

アニメ『正反対な君と僕』の谷くん役の声優は誰ですか?

谷くんこと谷悠介役の声優は、青二プロダクション所属の坂田将吾さんです。

2025年7月6日にキャストが発表され、2026年放送の第1期と第2期で谷役を担当しています。

坂田将吾さんの代表作は何ですか?

代表作には『チェンソーマン』の早川アキ、『スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険』のジョニィ・ジョースター、『Fairy蘭丸~あなたの心お助けします~』の阿以蘭丸などがあります。

『正反対な君と僕』では、物静かでありながら自分の意見をはっきり伝える谷悠介を演じています。

『正反対な君と僕』第2期はいつから放送されていますか?

第2期は2026年7月5日から、MBS・TBS系全国28局ネットで毎週日曜午後5時に放送されています。

ABEMAとPrime Videoでは、毎週日曜午後5時30分から最速配信されています。放送・配信日時は変更される可能性があるため、最新情報は公式発表をご確認ください。

執筆:相沢 透(あいざわ)

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